法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ドラえもん』バレンタインにはおモチとすもうを/しずかちゃんと はこ庭スキー場

季節に合わせたアニメオリジナルの前半と、ほぼ原作通りの後半と。昨年の映画が地上波初放映との予告も*1


「バレンタインにはおモチとすもうを」は、ついた餅を食べることで色々な「○○モチ」になれる秘密道具「バラエティーおモチつきセット」が登場。
しずちゃんといっしょにチョコケーキをつくろうとしたが、出木杉も来ると知っておちこむのび太……という導入とは関係なく物語が進行していく。無理にバレンタインデーにからめずとも、1月にアニメオリジナルストーリーとして放映すれば良かったと思うが、何か事情があったのだろうか。
水野宗徳の脚本には珍しく、スラップスティックなギャグが連発。ひたすらモチを使ったダジャレを映像で見せていく。いちいち餅をつかなかければならない面倒くささはテンポを殺すかと思いきや、見ているうちに天丼ギャグとして楽しくなってきた。それに米粒によって機能が違うわけだが、それが事故でバラバラになってしまってから連続で確かめていく描写はテンポがいい。


「しずかちゃんと はこ庭スキー場」は、野比家の庭にスキー場のジオラマをつくり、しずちゃんに本物と思わせてスキーを楽しむ。
脚本は千葉美鈴で、コンテ演出は腰繁男、作画監督は田中薫。ほぼ原作をふまえつつ、スキー場をジオラマとしてつくる楽しみを足したり、スキー場のしかけを増やしたり、遭難してからの冒険を足して、より充実した物語にふくらませていた。
あくまで空回りだった「雪山のロマンス」と違って、しずちゃんが素直にのび太を賞賛する、珍しいエピソード。原作ではスキー場の正体をごまかすため吹雪にしたが、今回のアニメは事故で吹雪が止められなくなり、のび太が誰の意図とも関係なく奮闘する。それでもマッチポンプ気味なことは変わらないが、のび太をもちあげすぎず後味がいいので、適度なアレンジだと感じた。

*1:結局、余裕がなくて行けないままだった。