法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ドキドキ!プリキュア』第33話 ありすパパ登場!四葉家おとまり会!

今回の作画監督は赤田信人。全般的にキャラクターが整いつつ、動きも良かった。上野ケン作画監督を思わせる丸っこい絵柄に、デフォルメを抑えたシャープな描線。作画監督として今シリーズに初登板した第24話よりも良かった。
もちろん、回想場面で静止画を多用したりとリソースをうまく節約した田中裕太演出のおかげもあるだろうし、キュアロゼッタのアクション作画が良くて全体の印象が底上げされたおかげもあるだろう。
あとは必殺技バンクが面白ければ良かったのだが、映像として遊びが全くなくて、そこが今ひとつ。出てくるものが毎回のように変わると宣言されたが、すでに3クール目も終わりに近づいているのに、今さら変化をつける余裕がどれほどあるか疑問。


必殺技はさておき、まずまず物語も楽しめた。おとまり会として期待させた少女同士の交流は描かれないが、そのかわりに四葉の幼き日の出会いと交流を説明していく。一人のキャラクターの新しい側面を見せる展開においては、米村正二脚本は巧いと感じることが多い。
出会ったばかりの幼いころは弱々しかったのに、相田にあこがれて強いキャラクターへと変わったという四葉のプロフィールも興味深かった。これまで色々な力をふるってきたのは、ある種の劣等感をはねのけようとした結果なのかもしれない。いきすぎについて本来なら執事がいさめるべきなのだが、四葉の自由にさせてやりたいセバスチャンの心情も同時に描かれ、キャラクタードラマとしてはつじつまがあっている。