法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

たしかに今となっては『鳥人間コンテスト』のプラットフォームは高すぎる

事故で強い後遺症を負ったということで、訴訟が起こされたと報じられたばかりの『鳥人間コンテスト』。
鳥人間コンテストの事故について、鳥人間の立場から考える - Togetter
それにからんで大会運営側の不備や仕組みの不合理さがいくつも指摘されていたのだが、そのひとつに10メートルもの高さから飛び立つ必要はないという意見があった。その高さが事故を生む危険要因ということは、たしかに素人でも納得できる。
そもそも現在の滑空機や人力飛行機は高さを必要とせず、それを前提として世界記録があるために、「鳥人間コンテスト」記録はTV番組のものでしかないという。
むしろ優秀な機体であるほど、一気に高度を落として水面ぎりぎりの飛行に移るため、飛行機への負担が大きいそうだ。それ自体が事故の原因となるだけでなく、強度確保のため重量が増す原因にすらなるという。


そういう情報を念頭に置きながら見た、2013年度の今大会。
鳥人間コンテスト|読売テレビ
人力部門で最後に登場した優勝候補の東北大学チームが、きれいに離陸したかと思うと、機首をひきもどせないまま一直線に水面へ突撃してしまった。その姿を見て、たしかにプラットフォームが現在の高さのままでは危険だと思った。
しかも操縦不能になった原因は、離陸時に尾翼をプラットフォームへぶつけたためだった。プラットフォームが高くなければ、離陸してすぐに機体を降下させる必要はなくて、尾翼をぶつけることもなかったのではないか、と素人ながら感じた。


以前の形式のままでコンテストを行う意味は、以前のコンテスト記録とそろえるくらいしかないだろう。ある程度まで安定した飛行が水準となり、壊れて落ちる様子を長々と映さなくなった現在、失敗を笑うようなバラエティ番組らしさは必要ないはずだ。
思えば、諸事情でいったん中断した2009年が、全面リニューアルする良い機会だったのだのかもしれない。番組を刷新した機会に、過去のコンテスト記録と切り離して、世界に挑戦する新たな記録競争として打ち出せたろう。巨大なプラットフォームを作らなければ、それを建設して維持する費用もかかるまい。
そう考えていくと、TV局へ直接に意見を送るよりも、現在のメインスポンサーである岩谷産業へ意見を送るべきか。