法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『名探偵コナン 11人目のストライカー』

シリーズ本編から登場したサッカー選手がいるらしいが、私は見てなくて思い入れがないので、残念ながら個人的には楽しめず。それよりも実在のサッカー選手が多く登場して声をあて、しかもかなりドラマ上で重要な役割を担当しているから、クライマックスで登場する棒読みに困惑せざるをえなかった。


3DCGを活用したダイナミックなサッカー風景と、例年以上に多用している爆発炎上で、イベント映画としての盛り上がりはまずまず。スケボーを使って爆弾設置場所へ接近するアクションは作画的にも見ごたえあった。真犯人をいったん圏外に出してから、その圏外に出した場面で登場した伏線から再び真犯人と指摘する、その過程も悪くはない。
しかし、犯人像が明らかにされた後、どのように大規模な爆弾設置をおこなったのかは明らかにされず。後半にセンサーが設置された場所も、多くの人間が注目していて、近づくことも設置し続けることも困難な場所だ。なのに爆弾の出所を一言の台詞で説明しただけだった。
解除困難な場所に爆弾を設置するアクション映画としての面白味と、基本的に単独で行動していた犯人像とが、どう考えても相反している。これこそ設置は黒の組織に一任して、設置過程はブラックボックス化するべきだったんじゃないかな。