法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ドラえもん』熱演カチンコ!!/なまけものスーツ

アニメオリジナル二本立て。今日はギャグアニメとして全体的に良かった。最も面白かったのは、秘密道具と全く関係なく、上から来るドラえもんのシュールな絵面。


Aパートは、小さな「監督ロボット」が「アクション!」と「熱演カチンコ」を鳴らしてから、「カット!」と鳴らすまで、素晴らしい名演技を行えるというもの。サングラスをかけた人形のファッションが、少しクロサワっぽい。
ジャイアンシチューを美味しそうに食べる演技をする中盤の展開が、強引なりにドラえもん世界の雰囲気にそったつじつまあわせはしていて、引っかからず見ることができた。ジャイアンシチューを講評する台詞も、わりとそれっぽく誉め殺した内容で、よくできている。
本来の目的だった学芸会での名演技も、脇役のクラゲを1コマ作画でぬるぬると動かし、バカバカしいなりにアニメとして説得力ある描写ができていた。


Bパートは、スーツを着ることで動きがにぶくなるかわり、周囲から動物のナマケモノ視されて免罪されるという理屈の道具。ドラえもんが途中で明かした説明によると、普通の人が着るとイライラしてすぐに脱ぎたくなるという説教用の道具らしいのだが、のび太ナマケモノ生活を満喫する。
途中からのび太への批判が空回りする展開が続き、今回は最後に肯定されることをするのかな、と予想したとおり。怠けることは批判しつつも、スローライフの重要性を語って物語を閉じた。そのスローライフを肯定する先生の恩師が自然な登場になるよう、ていねいに作中で前振りしていたし、のび太への肯定評価も違和感はなく、教訓的な話ながら素直に見られる回だった。
ただ、途中でナマケモノも水泳は得意という描写が出てくるかと思ったが、それはなくて残念。