正月三が日は何をしていたのかというとGYAO!の『ゼロの使い魔』全シリーズ無料配信を消化していた。3日限定というのは無茶だと思ったが、それを消化したのも無茶だった。
連続で見てみると、ファンタジーアニメとして意外としっかりした芯と、ルイズというキャラクターの消費され具合が興味深かった。
わりとオーソドックスに定型的ファンタジーにライトノベルらしいエロコメを足した第1シリーズ、異世界での戦争を踏み込んで描いたがゆえにEDとの乖離がひどい第2シリーズ、釘宮理恵のツンデレキャラが消費されきったため源流なのにパロディっぽく強調せざるをえなかった第3シリーズ……もともと『ハリーポッター』のビジュアルに『三銃士』のストーリーやネーミングを注入しただけのシンプルな作りゆえ、追随作と差別化するために苦労している様子がうかがえた。
作画が意外と安定して見られたところは良い驚き。どのシリーズも1クールだとはいえ、JCスタッフ制作らしからぬ作画監督の少なさ。そして松田宗一郎のアクション作画が定期的に楽しめる。
監督らメインスタッフは途中で交代しているのに、映像の雰囲気もほとんど変わらなかった。