法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『TIGER & BUNNY』#24 Nothing ventured, nothing gained.(虎穴に入らずんば虎子を得ず)

絵コンテが佐々木忍と森邦宏とさとうけいいち監督の3人。作画監督も板垣徳宏と山本美佳と安藤義信に加えて、渡邉元子と飯島弘也と小林有希子が協力として入っており、なかなか苦しい。
原画クレジットで橋本敬史西田亜沙子の参加も確認できて、場面によっては見所があるものの、全体を通して見ると苦しい状況でやっつけた感がある。


前回はNEXT差別主義者とマーヴェリックが手を組んでいる描写に違和感を持ったが、今回を見ると意図的だったのかもしれない。マーヴェリックがNEXT差別発言を無言で見つめる序盤と、他の有力者への説明を考えあわせると、NEXT差別主義者に全ての罪を背負わせてヒーローごと始末する計画という可能性が考えられる。結局のところ意味がないままだと悲しいので、あまり今から期待しすぎるつもりはないが。
あと、虎徹の能力減衰を引っぱったことが、今回のクライマックスに繋がったのは悪くなかった。ベタな描写を組み合わせてわかりやすく新味を出す、この作品らしさが表れていたように思う。
ただ、この展開ならもっと短い時間に切りつめることも可能だったとも思える。どうしてもデスゲームの底が浅すぎるのが問題か。理不尽なルールを強要されるデスゲーム展開において、強要するゲームマスターは冷徹にルールをごり押しするべきだ*1。自分勝手にルールをいじっていくゲームマスターが相手では、最初からルールを守る意味がないと知れてしまう。

*1:このため、ゲームマスター側が自分にとっても不利になるような場合にもルールへ準じるわけだが、その動機の設定が難しいためデスゲーム物において開催理由は判然としないことが多い。