法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『TIGER & BUNNY』#07 The wolf knows what the ill beast thinks.(蛇の道は蛇)

絵コンテと演出の小林寛は見た記憶がないし、検索しても参加作品が見つからない。
作画監督の板垣徳宏は、サンライズ生え抜きの新人か*1
どちらも記憶にないスタッフだが、高層ビル街を縫う長距離アクションや、細やかな動きで修正も行き届いたキャラクター作画は、素直に素晴らしかったと思う。


物語も、特に目新しいことは何一つ見せていないが、無駄のない構成で楽しませてもらった。
前回に登場したダークヒーロールナティックの目的が口封じかと推測しつつ、ヒーローらしく人命救助に奔走したことで推測の適否に答えが出る。悪人に私刑をくだすルナティックと、悪人は生きたまま捕まえることが重要というタイガーの、ちょうど中間にバーニーがいるという人物相関も、わかりやすくドラマがある。
地味にいいところが、複数キャラクターの感情がきちんと繋がっていて違和感のないところ。物語を進めるためにキャラクター描写を犠牲にせず、両立している。

*1:アニメーターを所属させないことでリスクやコストを抱えないですませてきたサンライズだが、21世紀に入ってから新人アニメーターの育成のため「若木塾」や、所属する部署として「作画室」を作ったという。いくつかのサンライズ作品だけでなく他会社の下請けでも見かけられる。