法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『TIGER & BUNNY』#21 Heaven helps those who help themselves.(天は自ら助くる者を助く)

会話が通じないスカイハイ*1、折紙サイクロンのNEXT能力に意外な発展性があったことや、敵にまわると面倒なロックバイソン等、追われる立場になったからこその既存ヒーローの異なる一面が楽しめた。生身でワイヤーを使ったアクションもまずまず。
アクションを支えるキャラクター作画も整っており、ドラゴンキッドやワイルドタイガーの演舞では筋肉を意識したフォルムでメリハリある動きを見せる。アクション作画監督は安藤義信で、原画に小曽根正美や三輪和宏がトップに。


つまりアクション物として必ずしも悪くはない……だが、大きな動きが前半に集中してしまい、後半が間延びした印象も残った。好みの話になるが、アクション物らしくルナティックと楓の出番を入れかえて、たたみかけるようにEDへ突入してほしかった。
ベンの登場で物語の流れが寸断され、いったん感情の流れが途切れた面もある。虎徹の台詞から御都合主義でないことはうかがえるし、ベンに対する疑念は緊張感あって良かったが。


あと、新型スーツの登場で広告のないヒーローが生まれた*2わけだが、ルナティックともまた違う主張のなさで、人間味の欠落を感じさせるところが面白い。
そもそも3DCGのキャラクターは手描き作画に比べて無機質に感じやすいものだが、それを派手な広告が彩って補っていたことがよくわかる。

*1:ちゃんと司法の場で主張するよう正論をいっているからこそ、追いつめられた現状では面倒くさくなるところがいい。

*2:以前に描写されたロボット技術がここで伏線として回収された。