第35話は細田雅弘演出。新OPで格好良く1人で映っていたメルヴァモンの登場回。弟のイグニートモンは敵側で登場。
強いキャラクターでレジスタンス活動を行っていたところまでは普通だが、熟慮したり協調したりをしないタイプだったことが少し意外。もっとも、子供向けアニメでは珍しいが、独善的な強さを持つ女性も魅力的ではある。天野ネネのクロスローダーでクロスウォーズするバンク作画も美しく、新キャラクターによってふりまわされる既存キャラクターの性格も再確認できて、前編としてはまずまずの出来。
第36話は角銅博之演出。脚本は前話に続いて吉田玲子。
敵が小さすぎて攻撃が当たらないからと、小型化するために食べている「デジハニー」を奪う作戦が行われる……のは良いのだが、別の場所でデジハニー貯蔵庫を壊したからといって、そのまま敵が大型化するのでは説得力がない。そろそろデジハニーを補給するか、みたいなことを敵がいって帰ろうとして、貯蔵庫が破壊されたという報告を受けるとか、段階を踏んで物語を展開してほしい。
敵の急所をつく作戦描写が性急すぎたところ以外は、前話でちりばめた前振りを綺麗に収束させていて良かった。メルヴァモンとイグニートモンの姉弟関係をみて自分の弟を思っている様子のネネ、その弟と思しきキャラクターと別行動していた蒼沼キリハの初邂逅、そして作戦が裏目に出たと思って落ち込む工藤タイキを合流したキリハが勇気づける展開の熱さと、目新しさはないが基本は踏まえた内容。