法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『機動戦士ガンダムユニコーン』episode2の冒頭14分視聴

バンダイチャンネルで期間限定の無料配信をしていたので。
http://www.b-ch.com/contents/feat_gundam/index.html
episode1に引き続き、ロボットアニメ経験のない古橋一浩監督が出かけたためか、逆に過剰な思い入れが見当たらず、シリーズの約束事をていねいに咀嚼して映像化している。『機動戦士ガンダム0080ポケットの中の戦争』と同じだが、ガンダムファンへの悪意や皮肉はこめられておらず、シリーズで最もとっつきやすい作品かもしれない。アニメの最新流行から外れているので、大局で見ればシリーズファン以外へ人気が波及することはないだろう、と感じるところも『機動戦士ガンダム0080』と同じ。
基本的に段取りだけで芝居を組み、オフ台詞や暗喩表現といった描写が全くといっていいほど見当たらないが、それなのに全てのカットが絵として決まっているところが凄い。作品世界内で起きている出来事を素直に撮っていったドキュメンタリータッチの作品*1
作画面では、配信終了直前の敵艦からミサイルがはなたれるカットが、煙の軌跡で空間の広がりを愚直に描いていて目を引いた。煙の軌跡で背景動画するという意味では板野サーカスだが、正確には納豆ミサイルかな*2

*1:ただしモキュメンタリーと違って、ことさらドキュメンタリー風な映像に似せているわけではない。

*2:糸引く煙で中空に基準を作って空間表現する納豆ミサイルと、レンズを作画で擬似的にデフォルメして速度と空間を誇張する板野サーカスは、同じアニメーターの同じ表現として始まったが、究極的には相反するところがあると思う。レンズを作画でデフォルメしたいなら、あまり煙の軌跡が多くて入り組んでいると、面倒になってくるのではないだろうか。