古賀豪コンテで、キャラクターデザインの高橋晃が作画監督。今回はサブタイトルの出し方から、怪異の作画まで、最も真面目に怖がらせようとしていた。描写すべき内容をしぼっているため、急ぎ足と感じる場面もない。
「こわーい学校」は少しばかりシュール。個々の演出や設定は古典的だが、デザイン的な背景美術は白昼夢のようで、鬼の顔は幼稚ですらある。しかしこの不条理な感覚は、B級モダンホラーな感じで悪くない。主人公のメガネをネタにしたギャグも、黒い笑いをおぼえた。あと、直接的な描写でさえなければ、○人は自主規制されないらしい。
「とうげの一けん家」は、主人公家族が貸し別荘に宿泊した夜の話に改変されているため、タイトルと内容が少しずれてしまっている。しかし、最初から最後まで謎の男に特徴を出さないことで、恐怖を倍化する演出が決まっているし、オチの絵の怖さもがんばっていたので、素直に怪談として楽しめた。遠く輝く夜景を横目に男が山道を降りていく姿は、なかなか絵になる構図。
「つぼひめさま」はよくある学校の怪談から、ちょっとした昔話に移行して、最後の一枚絵で怪談として落とす。ちょっとひねくれた構成が面白い、
しかし、レイコどころかショウすら一言もしゃべらないのはどうかと思っていたら、次回は主人公達の教師が主役となる回がある様子。アンコとレイコとシュウの3人がレギュラーというより、アンコと周囲の人々がレギュラーと考えるべきだったのか。
