法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『獣の奏者エリン』第31話 光の空

全体は見られたものの、録画を少し失敗。甲子園延長の可能性を考えすぎて、予約の方法で考慮すべきことを見落としていた。


個人的な事情はともかく、前回で四年経過したことを受けて、ようやくOP映像が変更。歌い手も、元ちとせ氏に交替した*1
母と娘の物語から、群像劇な物語へ。色調も朗らかさが消えて不安感を前面に押し出す。それゆえラストの前を見すえるエリンの力強い姿が印象に残る。
EDは主題歌も映像も変更。良くも悪くも普通で、デフォルメされた雰囲気が消えた代わり、シリアスな本編から繋げても違和感は少なそう。


本編では冒頭から毒物を用いた謀殺を見せつつ、砂嵐のような画面効果で別の謀殺らしき場面を見せる。
場面が代わって、エリンの学舎へ毒物専門の新しい教導師が着任する。もちろん教導師は冒頭の謀殺者と同一人物で、王獣や闘蛇のことやエリンについて探りまわる。
一方でエリンは年齢を重ねて、政治の動きへ言及するようにもなる。そして飼育されて空を飛べないはずの王獣がついに飛び立つ時*2、謀殺者は妹の姿を幻視する。
結末で明かされる冒頭の真相が何とも残酷で、王獣が飛翔する力のこもった映像と重なりあい、圧倒されてしまった。理屈としては愛する庇護者への思慕というところくらいしか相似していないのだが、それでも繋がってしまうのが映像という媒体の力か。

*1:しかし、なぜか挿入歌ではスキマスイッチのまま。

*2:ここで微妙にデフォルメされたメタモル作画が見られる。