第10話は前アニメで一区切りとなった回の作り直し。石野聡作画監督だが、あまり濃い絵柄を出すことなく、前アニメより軽く仕上げている。
冒頭の煤けた戦場が印象的だったこと、マスタング大佐の涙がモニターで見えやすい構図に変えていたこと*1、そして足がかりをえて前向きになる場面まで描いたことが前アニメの差違を感じさせて面白い。単体の話として完成度高く仕上げた前アニメと比べ、あくまで通過点として描いている。
第11話は錬金術を活用した岩場の戦いが、奥行きのある広い空間で動きまわっていて、楽しいアクションだった。
しかし、借金を返そうとして盗みをはたらく少女の問題が放置されたまま終わったのは釈然としない。出産描写の軽さは今作の方向性として納得できるのだが。
*1:この話では、逆に前アニメが原作の構図を踏襲していた。