法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

ロボットアニメ関連のカオスアニメ

『カオスアニメ大全』は買うどころか、まだ立ち読みもしてないのにコメントしちゃうよ!
「カオスアニメ大全」はまったくカオスではない、という矛盾 - まっつねのアニメとか作画とか
天使のしっぽ』のそれも驚いたが、ロボット系アニメーターとして名の知られている吉田徹氏が、監督するのは箸にも棒にもかからない萌えアニメ*1ばかりという現状こそひどいと思う。以前にインタビューで語っていたところでは、ロボットアニメよりコメディアニメを好んでいるそうだが。
また、『エイリアン9』を担当した作曲家は、けっこう一時期のアニメ音楽で常連だったから、『世にも奇妙な物語』との繋がりだけでは誤解を招くかも。記憶しているだけでも、『ネオランガ』『ガサラキ』『マクロス・ゼロ』といった民族音楽風味を求められる作品で活躍していた。どれもダメさをふくめつつ愛せるアニメ。『ネオランガ』は、『屍姫』の最終回が放映されるまで最後の「会川死ね」*2といいたくなる作品だった。『ガサラキ』は、主人公の対決相手が兄では力不足という理由で急遽作られた悪役が巨大になりすぎ、ありとあらゆるキャラクターを超越し、しかも政治力がありすぎて全てのキャラクターと対立関係を解消して、最終回前に自ら退場してしまうという超絶構成。『マクロス・ゼロ』は好みの作風で完成度も高かったが、最終巻の最後の最後に「……なんで?」と総監督を問いただしたくなる展開が起き、ただそれだけで評価不能になった珍作。


で、ここ10年で本当のカオスアニメはTVアニメ『キスダム -ENGAGE planet-』一択だと思う。『カオスアニメ大全』は見ていないが、どうやら言及されていないらしい。
キスダムリポート」に始まり、「Rっていったい何なんでしょうね」で終わる、企画当初から現在進行形で今にいたるまで、全てがカオス。『ガンドレス』すらDVDが出ているのに。
……そう、このエントリは『キスダム』伝説をその内にまとめて書くという予告だったりする。

*1:萌えアニメとして流行りに乗れていないというだけで、『ヴァリアブル・ジオ』とか美少女アクションアニメとしてはそこそこいけるのだが。

*2:どれほどひどい出来の作品でも、どれほど政治的な正しさを軽視する作品でも、基本的に作者を呪うことはないのだが、会川昇作品だけは笑顔で罵倒したくなる。『アニメ夜話』ムックのインタビュー等でわかるように、驚くほど表現の社会的影響について真摯で、尊敬できる作家ではあるのだが。