法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『機動戦士ガンダム00』セカンドシーズン#6 傷痕

前回ラストの主人公がガンダムに乗っていなかったから、アクションがないことは予想していた。しかし前回Cパートの引きをそのままアバンタイトルに流しつつ、転進描写すら入れない構成はさすがにどうかと感じる。主人公が普通に歩いてきた時、何らかの描写を見逃したかと思ったよ。
それはさておいて本編は、前哨戦として見れば、キャラクター個々の葛藤が戦闘場面と同調しており、話に入りやすかった。非主要パイロットまで心情が伝わってくるような細かいモビルスーツの挙動も、いつも通り良い。今回は、黒田洋介脚本では珍しく群像劇らしさを感じた*1


絵コンテは北村真咲が担当。
軍艦内は地味に広さ狭さが演出できていたが*2、戦闘はあまり面白い絵がない。対比するような物が何もない海上の空中戦という状況では、工夫しないと手抜き感がただよってしまう。
回想のモビルスーツ戦闘は、建造物との対比や地形を活かした面白い絵面だったが、撮影効果がかけられていて細部が判然としない上、極めて短いカットだったのが残念。

*1:普段はキャラクター数こそ多いものの性格の幅がなく、単純な二項対立が分散しているだけで複雑な関係性を描かないから、あまり群像劇らしさを感じない。

*2:脚本の指示だろうが、階級や敬礼をめぐる軍隊らしい細かい描写も各キャラクターの立ち位置をわかりやすく見せていて、良かった。