法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『機動戦士ガンダム00』セカンドシーズン#1 天使再臨

ガンダムに人生の喜びを奪われた少年が、ガンダムに命を救われる。ガンダムを操縦していたのは、かつての隣人。
青の単色に近い兵器が反体制、赤の単色に近い兵器が体制側、白を基調に色分けしているのが主人公。個人の操縦するメカは手描きで、無人や多人数で運用するメカは3DCG。
キャラクター関係からデザイン設定まで、徹底的に無駄をそぎおとしており、人物や組織が多いわりには展開が理解しやすい。


キャラクターの性格付けと行動が一致しているため、心情が理解しやすくなっているのも良かった。
政治劇やメカ描写のわかりやすさと、キャラクタードラマや目的意識のわかりにくさで構造がいびつだった一期序盤と比べ、格段に物語に入っていきやすい。
もちろん、一期25話分なりのキャラクター像がすでに存在するおかげもあるだろう。


まだ初期状況を提示しただけなのでドラマがどうとはいえないが、隣人に銃を向けながら結局は撃てない青年の“らしさ”が好ましかった。
冒頭から結末まで戦闘場面が複数ある上に、不完全な状態で善戦する一期の主人公メカや、機械的に反乱者を処理していく自動兵器の不気味さ、といったハッタリが適度にちりばめられ、ロボットアニメを見た充足感もあった。


コンテは水島精二監督と角田一樹助監督の連名。今回は段取り臭さと撮影効果が良い意味で同居する画面だった。
作画スタッフはキャラメカそれぞれのデザイナーが作画監督、一期ローテ作画監督が原画といった布陣で、非常に隙なく整っていた。