法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

はてなサヨクが右翼の彼女にはてな世界を軽く紹介するための10ワード

アニオタが非オタの彼女にアニメ世界を軽く紹介するための10本が元ネタだが、書いた動機は後述。

まあ、どのくらいの数のサヨクがそういう彼女をゲットできるかは別にして、「サヨクではまったくないんだが、しかし自分の共産趣味を肯定的に黙認してくれて、その上で全く知らないはてなの世界とはなんなのか、ちょっとだけ好奇心持ってる」ような、サヨの都合のいい妄想の中に出てきそうな彼女に、はてなのことを紹介するために見せるべき10ワードを選んでみたいのだけれど。
(要は「脱ゴーマニズム宣言」の正反対版だな。彼女に思想をオルグするのではなく相互のコミュニケーションの入口として)
あくまで「入口」なので、時間的に過大な負担を伴う3日間、4日間の演説は避けたい。
できれば名言格言クラス、長くても資本論くらいにとどめたい。
あと、いくらサヨク的に基礎といっても古びを感じすぎるものは避けたい。
革命好きが「カストロ議長」は外せないと言っても、それはちょっとさすがになあ、と思う。
そういう感じ。
彼女の設定は

サヨク知識はいわゆる「ゴーまんが」的なものを除けば、正論SAPIO文春程度は見ている
ネット依存度も低いが、頭はけっこう良い

という条件で。
まずは俺的に。出した順番は実質的には意味がない。

ワーキングプア

まあ、いきなりここかよとも思うけれど、「派遣以前」を濃縮しきっていて、「蟹工船以後」を決定づけたという点では外せないんだよなあ。長さも延々と終わらない労苦だし。
ただ、ここでサヨトーク全開にしてしまうと、彼女との関係が崩れるかも。
この状況切迫な話題について、どれだけさらりと、嫌味にならず濃すぎず、それでいて必要最小限の広報を彼女に伝えられるかということは、サヨ側の「真のプロパガンダ能力」の試験としてはいいタスクだろうと思う。

『ホテルルワンダ』『靖国

アレって典型的な「サヨクが考える一般人に受け入れられそうな話題(そうサヨクが思い込んでいるだけ。実際は全然受け入れられない)」そのもの

という意見には半分賛成・半分反対なのだけれど、それを彼女にぶつけて確かめてみるには一番よさそうな素材なんじゃないのかな。
サヨクとしてはこの二つにまつわる騒動は“映画論”としていいと思うんだけど、率直に言ってどう?」って。

要は、勇気がないんでしょ?

ある種の非モテが持ってるモテへの憧憬と、ヨタ的な実録へのこだわりを彼女に紹介するという意味ではいいなと思うのと、それに加えていかにもはてな村民に嫌われそうな
「童貞的なださカッコよさ」を体現する語り手
「童貞的に好みな女」を体現するイラスト
の二人をはじめとして、オタ好きのしないキャラを世界にちりばめているのが、紹介してみたい理由。

安倍晋三

たぶんこれを見た彼女は「ギインIII世だよね」と言ってくれるかもしれないが、そこが狙いといえば狙い。
この派閥の首相がその後続いていないこと、これがネットではある意味で人気になったこと、ネットなら実写フラッシュアニメになって、それが現実に使用されてもおかしくはなさそうなのに、現実でこういうのが詐欺ばかりなこと、なんかをウヨ彼女と話してみたいかな、という妄想的願望。

上から目線

「やっぱり思想は見下すためのものだよね」という話になったときに、そこで選ぶのは「これはひどい」でもいいのだけれど、そこでこっちを選んだのは、この語句にみえる啓蒙の思いが好きだから。
啓蒙の思いで抑えに抑えてそれでもコメント欄いっぱい、っていう書き込み量が、どうしても俺の心をつかんでしまうのは、その「無視する」ということへの諦めきれなさがいかにも教条的だなあと思えてしまうから。
説教の長さを俺自身は冗長とは思わないし、もう削れないだろうとは思うけれど、一方でこれが安彦や富野だったらきっちり一言で切り捨ててしまうだろうとも思う。
なのに、各所の資料集めてリンク張って語ってしまう、というあたり、どうしても「自分の思想を形作ってきた主義が捨てられないコミュニスト」としては、たとえ俺がそういうキャラでなかったとしても、親近感を禁じ得ない。啓蒙自体の低効果と合わせて、そんなことを彼女に話してみたい。

『砂漠の民』

今の若年層で少年少女新聞見たことのある人はそんなにいないと思うのだけれど、だから紹介してみたい。
ナウシカよりも前の段階で、宮崎の哲学とか作劇技法とかはこの作品で頂点に達していたとも言えて、こういうクオリティの作品が政党機関紙でこの時代に掲載されていたんだよ、というのは、別に俺自身がなんらそこに貢献してなくとも、なんとなくアニメ好きとしては不思議に誇らしいし、いわゆるジブリ劇場用アニメでしか宮崎を知らない彼女には見せてあげたいなと思う。

沓冠(クツカブリ)

市井の「技」あるいは「いちびり」をネタとして教えたい、というお節介焼きから見せる、ということではなくて。
「終わらない祭を毎日ぶちあげる」的な惨状がネットには遍在してあるのかなということを感じていて、だからこそ技法的「はて☆すた」DISはクツカブリ以外ではあり得なかったとも思う。
「祝祭化した炎上を生きる」というネットの感覚が今日さらに強まっているとするなら、その「ネットの縦読み」の源は「ヨネタマヘゼニモホシ」にあったんじゃないか、という、そんな理屈はかけらも口にせずに、単純に楽しんでもらえるかどうかを見てみたい。

死ねばいいのに

これは地雷だよなあ。地雷が火を噴くか否か、そこのスリルを味わってみたいなあ。
こういうジュベナイル小説風味のツンデレをこういうかたちでタグ化して、それがノブオに受け入れられるか気持ち悪さを誘発するか、というのを見てみたい。

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9語まではあっさり決まったんだけど10番目は空白でもいいかな、などと思いつつ、便宜的にハテブを選んだ。
ワープァから始まってハテブで終わるのもそれなりに収まりはいいだろうし、hotentry以降のブクマ時代の先駆けとなった言葉でもあるし、紹介する価値はあるのだろうけど、もっと他にいい言葉がありそうな気もする。
というわけで、俺のこういう意図にそって、もっといい10番目はこんなのどうよ、というのがあったら教えてください。

真面目な批判を無効化:MURAJIの戯れ言so-net blog版:So-netブログで、政治問題をネタとして笑い飛ばせない教条ぶりを批判されたので、とりあえずやってみた。……なれないことはするものではない、と思った。
昔はよくネタにした記憶もあるが、どうにもテンプレにそった皮肉には躊躇をおぼえるようになってしまっている。毒にも薬にもならない、薄い内容になってしまった。
たとえばトリアージが当てはまりそうなところで自己批判的な文言を選んでしまった自分も嫌。「やっぱり思想は見下すためのものだよね」という言い回しは、気に入ってしまったものの。