男女の距離感がラブコメとして普通に面白い。少女側が変身ヒロインらしく葛藤しない性格なためか、男性側にドラマの比重が寄っていて、成人男性視点でも違和感なく話に入っていけた。
思えば『プリキュア5』は現実に押しつぶされそうになっている大人……特に男性……と、現実へ向きあう前に夢を見いる少女の物語だ。夢の世界で悪い大人はけして勝てず、少女と助け合う大人は無力なマスコットになる。
『プリキュア』シリーズが成人男性視聴者を射程に入れていることはプロデューサーが明かしていた。そういう意味で、夢見る少女に力を借りる大人という基本設定は、想定視聴者に合わせて巧く出来ている。
映像で見ると、やはり石平信司コンテは巧み。
前回から続けてのバトルは荒々しい作画、終盤のバトルは引いた構図でしっかり殺陣を見せる。
ところで『仮面ライダー牙』から続けて見ていて思ったが、襟を立てるファッションが流行なのだろうか。バンダイ的に。
