法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

橋下徹弁護士の時間感覚

今枝弁護士が懲戒請求者に釈明を求める文書を送っていたことは知っていたが、橋下弁護士が反応したのは少し驚いた*1
http://hashimotol.exblog.jp/6613152/

懲戒請求をかけ、その後、今枝弁護士より求釈明書が届いて、不安を持たれている方は、ご一読いただければと思います。

「求釈明書が届いて、不安を持たれている方」に読んでもらうエントリということだが……

今枝弁護士が、常識はずれの文書を、懲戒請求した皆さん方に送りつけてきたようです。
全く困った弁護士です。
この文体を見れば、どれだけ常識はずれなのかは、世間にとって一目瞭然です(下のリンクからご覧ください)。

「文体を見れば」とか「ご覧ください」といっても、エントリで想定している読者は現物を読んでいるはずではないのか。専門家たる弁護士として批判するならともかく、ただ「世間にとって一目瞭然」と主張しても不安は治まらないと思うのだが*2
そして実際に見た限り、ごくごく普通の法律家的な「文体」だと思える。もちろんブログ等で見る今枝弁護士の文体と雰囲気は異なるが、品のない形容詞などは用いていない。

さらに、この文書は懲戒請求制度に対する重大な挑戦で、こんな弁護士の横暴を認めていては、
一般市民からの懲戒請求を過度に委縮させ、弁護士の非違行為を止める手だてがなくなります。
文書自体も「脅迫」にあたり得ます。

「一般市民」から見て冗談に思えるような文章でも、状況によっては脅迫に当る例はあるだろう*3
しかし、求釈明書が特筆するほど「横暴」な内容とは思えない。不明瞭な批判*4に対して理由を求めるのは普通の行動だろう。無回答ならそれ自体を回答として受け取るというやりとりも、ネットの議論でさほど珍しいとも思えない。法律的なことを抜きにして求釈明書を見ると書かれてあるのは質問ばかりで、回答以上のことは求めていない*5
主張内容をくわしく聞かれただけで「横暴」ととらえるのは、あまり「世間」でも見ない考えだ。


この11日12日のエントリは仮にすぎず、すぐ理由も説明するらしいが……

申し訳ございませんが、今から別件の用があります。
本日中に、無視しても良い理由をアップしますので、いったんここで終了することご了承下さい。

しかし現在、すでに11月12日は終わっている*6
ちなみに、以前にも橋下弁護士は「近日」の「予定」をブログに書いていた。
http://hashimotol.exblog.jp/6416986/

近日、このホームページ上に、フォーマットを掲載致します。
私の私的な損害賠償事案に関することで誠に恐縮なのですが、原告の訴えを退けるためにも、そのフォーマットをプリントアウトした上で、住所を記載し署名して、橋下綜合法律事務所宛てに返送していただけましたら幸いです。
フォーマットは、2・3週間以内に掲載する予定です。先に、訴状に対する答弁書を作成しなければならず、フォーマット作成に時間がかかりますことご理解下さい。

9月7日のエントリである。フォーマットは今も掲載されていない*7

*1:回答によっては橋下弁護士懲戒請求の因果関係を証明する問いかけもある。ゆえに請求者へ回答しないようにと指示したかった気分は理解できる。

*2:もちろん、橋下弁護士を信奉する人ならば別の感想を持つかもしれない。

*3:本人は冗談のつもりでネットに書きこんだ内容が、脅迫に当たるという判決が出た事件は複数ある。

*4:しかも、懲戒請求は批判のような弱い主張ではない。

*5:末尾の「手続上の負担やその責任」を自覚しているか問う文章も、別に負担や責任を負うように今枝弁護士が脅しているわけではない。

*6:この日記の日付も12日にずらしているが、少なくとも橋下弁護士のエントリは12日夜には上がっていた

*7:橋下弁護士自身を助けることと、扇動に乗ってしまった人々を助けることでは重要度が異なるのも確かだが、訴訟まで起こされている話に悠長すぎないか。