日韓両国で世界的に人気なのはどちらか、日韓の各世代に質問した世論調査を読売新聞が報じていた。
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保守派でも韓国の映像作品には好意的に言及することが以前からあるので、調査内容もそれを報じる筆致も意外性はない。
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日本側の意識については木村幹氏が「韓国の発展を認めたくないという複雑な感情が生まれている。高齢層の無回答の多さもその表れではないか」とコメントしている。
不思議なのは日本の30代で上下の世代よりも日本の優位性を感じる傾向があること。日本では70代以上と同じく日本の優位性を感じる世代であり、その結果として全体でぎりぎり日本の優位性を感じる結果となっている。
愛国心のような要素が30代で最もかかわるのならば、両国のグラフは反転したようなかたちをとるだろう。記事にもその分析が見あたらない。
一方で韓国は、全世代で韓国の優位性を感じているが、若いほど自国が世界進出している意識があるわけでもない。40代をピークにして少しずつ日本にも優位性を感じるようになり、最も若い18歳から29歳までが最も日本の優位性を感じている。
また、この世論調査は実際にどちらがどれほど優位性があるかという統計とはまた別問題という留意は必要だろう。はてなブックマークではid:wideangle氏が下記のようにコメントしている。
「JポップよりKポップ」日韓両国とも多数派、日本の70歳以上は「認めたくない」?…日韓世論調査
wideangle 韓国のナショナリズムがだいぶ強め、と読めるんじゃないか? これ……
どちらがどれほど実際の優位性があるかと比べる必要はあるが、たしかに仮説としては充分に成立する。
たとえば評価こそ内外で高い韓国映画だが、輸出総額は日本よりずっと劣っているという調査も見つけた。ほぼ日本が右肩上がりな一方、上下する韓国はピークの2005年で日本を少し抜いただけ。
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そうでなくても、一年前までは日本の映画界だけでなく韓国の映画界においても自国の状況への批判もよく見たし、だからこそ両国の映画が進歩していくだろうとも期待していた。
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それらの批判の妥当性は個別に論じられるべきだとして、そのような声があげられる環境そのものの健全さを思わずにいられない。
しかし全世代において優位性を感じるようになった韓国で、進歩しなければならないという意識がたもてるだろうか。頂点にのぼったと感じた後は、もう降りていくしかできない。