法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

統合失調症患者が被害をうったえた時、事実関係においても頭から否定してはいけないという話

 ひとりの当事者の体験談を発端に、幻聴と思われる現象などが事実ではないとはかぎらないことを弁護士の國本依伸氏らが実体験から指摘していたことがある。


統合失調症て幻聴聞こえるんだけど症状ピークのとき灯油のポンプ盗むようにゆわれて近所のホームセンターで盗み繰り返したら逮捕されたゆ🥹🥹不起訴になったけど檻の病院入れられて最終的に手帳持ちになたゆ🥹🥹このポンプ家から40個以上でてきたらしい🥹🥹wwwww
がちいらないゆ🥹🥹wwwwwwww


母が同じ病気だけど、しきりに「近所の人が悪口言ってくる」って怯えて夜でも電気つけない生活に巻き込まれたから、庭にボイスレコーダーしこんでおいたら幻聴じゃなくて本当に悪口言われてた笑
そこは幻聴であって欲しかった笑


これなんですよね。統合失調症の方がおっしゃるやや信じがたい話、裏をとってみると事実だったってことが、法律家に過ぎない僕の少ない経験でも複数回あります。何でも妄想幻聴だと決めつけてはいけない。


きっかけとなった事件のその後の顛末はちょっとあれなので書きませんがその後も、幻聴的騒音主張の原因が甲状腺機能低下による聴覚過敏であった例、物とられ「妄想」の原因が本当にとられた結果の金欠からくる低栄養由来で表現が幻覚的になっていた例などを経験している。

 誤解をおそれずにいえば、ひとつひとつの事例が不条理サスペンスや人怖ミステリのように感じられて、実際に類似した作品をいくつか思い出した。
 そして2年ほど前、あるアニメ作品でメインスタッフが降板するトラブルに対して、一般論として下記のように書いたことも思い出した。
劇場版『モノノ怪』から橋本敬史氏が降板した経緯が、とにかくつらい - 法華狼の日記

注意したいのは、過敏ゆえに不満や苦痛に耐えられなくなったことは、その不満や苦痛が存在しないという意味ではないこと。周囲からは不当な主張に見えても、慣例として許容され無視されていた問題を過敏さゆえに気づけている場合もある。

 さらにいえば「健常者」であっても、こうむった被害について正確に証言できないことは珍しくない。被害がおおきければおおきいほど、客観的な証拠を確保する物理的な余裕も、整合的な説明をおこなう精神の余裕も、うしなわれるものだ。