いつものミニ映像コーナーや最後のコーナーを見ると、サブタイトルにとどまらず自然や動物というテーマが感じられる。
サバイバルはいつもの全裸の男女ではなく、短いロープでむすばれた男ふたりが協力して十日間を生きぬくというもの。
マッチョな元軍人と、とぼけたスピリチュアー青年が、たがいに思いどおりに動こうとしては争いになる。汗を流したいと青年が海に入ろうとして、寝床づくりを優先したい元軍人が止めようとして、浜辺で引っぱりあう。無駄に体力をつかった結果、砂を落とすため元軍人も海に入ることになる。青年は優先順位がおかしいと思うが、体を洗って寝床づくりにはげめば良いのでは、と思った。
青年は全体的にマイペースで、元軍人がつかまえたヤドカリをかわいいと評して、ためらうそぶりを見せながら結局は食べたりする。しかし元軍人がおそれた蛇を青年が、食料にして飢えをしのぐあたりからたがいを認めるようになる。ブラザーフッドをはぐくむ展開はベタだが、王道サバイバル物とは思えて悪くなかった。
最後はマイク・タイソンが水中でサメと対決するという企画。近年のタイソンは俳優業が多く、『イップ・マン』シリーズの不敵な悪役として印象深かったこともあり、B級サメ映画を見ているような気分になった。
陸上では不敵な態度をとるタイソンだが、水中ではサメにおびえ、対決前には緊張もあって嘔吐する。オチの決着も、水中ではパンチが遅くて無力なため、鼻先をつかんで大人しくさせて勝利。
スタジオでは腰砕けっぷりに微妙な反応がただよっていたが、はっきり傷つけるような動物虐待になってしまうよりは良いのでは、と思った。そもそも現代社会にこの企画は無理がある。