法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『相棒 Season19』第2話 プレゼンス(後編)

VRゲーム内の仮想国家ネオ・ジパングを作ったIT富豪の加西は、ゲーム内の大盤振る舞いを現実にも反映させていた。特命係はネオ・ジパングに何度ももぐっては、少しずつ現実の事件とのつながりを見つけていく……


前回ほどではないが、通常より少し拡大した約1時間9分放映。前回につづいて輿水泰弘脚本。
全体としては、白バイ警官の出雲麗音を、新たなレギュラーキャラクターとして参加させるためだけのエピソードだった。銃撃犯の正体は前回に明らかになった人物とは違っていたが、人間関係や動機に意外性がなさすぎる。
VRゲームという題材をもちこみながら、加西が大金で釣って他人を操作することを楽しむ愉快犯でしかなかったことも残念。ツイッターを舞台として現実で近いことをする人物はいるが*1、それへの疑問というには直球すぎる。節税をかねたゲーム広告だとか株価操作だとか、さまざまな可能性を考慮する姿を見たかった。


さすがに前回に疑問に思った現実との符合は、楽屋落ちでは終わらず現実の情景をモデルにしたゲームと推理され、そこから前回のロッククライミングの練習に使われたと判明したが、そこどまりだった。
『相棒 Season19』第1話 プレゼンス - 法華狼の日記

劇中の仮想現実の情景がお台場の商業施設ということは楽屋落ちのツッコミひとつで処理するのではなく、その施設をスキャンして仮想世界のディテールに使ったとか。

もう少しVRゲームの良い部分を描くかと期待したのだが、そもそもVRゲームの出会いなどが物語にからむことなく、大金持ちと関係する舞台でしかない。今回に加西が逃げ切ったことから、VRゲームをメインにしたエピソードが出ることを期待したいが……