「日本のこころ」から「希望の党」に初期から鞍替えした中山成彬氏。
元文部科学大臣でありながら、その歴史観は愛国を超えて珍妙の域に達している。
それも、政策や外交において争点とされがちな近現代史だけではない。
まず、中山氏は希望の党において、入党者の思想チェックをまかされているという。
http://www.asahi.com/articles/ASKB46QKSKB4TIPE02X.html
「安倍政権打倒、政権交代とわめくのは元民主党の人たちだが、国民は民主党政権のトラウマが消えていない」と述べた。政権交代を主張する旧民主出身の立候補予定者らを牽制(けんせい)した。
中山氏は先月28日にツイッターで「安倍首相の交代は許されない」と投稿。これについては「小池(百合子)さん以外の人では、今の国際情勢で安倍首相に代わる人はいないと思う」と説明した。
朝日記事が伝えた下記ツイートのように、早くも与党の茶坊主を目指す宣言をしている。
民進党を割ってまで協力している前原氏に対して、希望の党側から見くだす態度もすごい。
ちなみに中山氏が野党として自民党を推すのは今回が初めてではない。「日本維新の会」にいた時もそうだった。
そして九州の比例単独で中山氏が出馬するという報道において、いっそう安倍首相の続投に期待するコメントを出した。小池氏の消極的な態度を受けてのことか。
http://www.asahi.com/articles/ASKB65TBWKB6TNAB00K.html
「小池(百合子)さんが(衆院選に)出たら政権交代を狙う。小池さんが出なければ、安倍さんがいいと思う」と話した。「安倍首相の交代は許されない」という9月28日のツイッター投稿の意図について、「あれは小池さんに出馬してくださいというラブコールだった」と釈明した。
さて、これに限らず失言や暴言で注目されてきた中山氏のツイッターだが、あまり知られていないツイートを紹介したい。
批判や反論ではなく、座敷牢で口をふさごうとする発想を堂々と語っている。ここまで現代日本の政治家から民主国家へ嫌悪が表明されるのも珍しい。
このように中山氏は江戸時代は暗黒ではなかったと認識している。権力者が目障りな発言者を座敷牢に閉じこめる社会が、暗黒でなくて何というのだろう。
中山氏は文科相だったのに、本名もはっきりしない*1うさんくさい人物のもとで勉強会をするというのも不思議である。
念のため、江戸時代には座敷牢がなかったというように考えを変えたわけではない。勉強会の後も、鳩山由紀夫氏を座敷牢に入れたいむねを語っていた。
他には、日本の少数民族を否定しながら、少数民族を否定する中国の陰謀を主張するツイートもある。ここで中山氏のいう中国は、中山氏の鏡像でしかない。
この主張は、仮にも多民族国家として運営している中国より、ぐっと少数民族の否定にふみこんだともいえる。2008年に日本を単一民族国家と主張して、アイヌ民族団体から抗議された時のことを反省できていない。
そもそも沖縄県民というくくりを、民族というくくりと同一線上にあつかうことからおかしい。中国人に多種多様な民族がふくまれていることと同じように、沖縄県民も多種多様な民族がいることはあたりまえだ。