法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

「アニメーター支援機構」のアニメーター寮に取材したWEBメディア記事

寄付で運営しながら、若手アニメーターへ格安の家賃と先輩アニメーターの助言を提供する「阿佐ヶ谷新人アニメーター寮」。
阿佐ヶ谷新人アニメーター寮
あまり情報が出てこないこの支援活動に対して、「ねとらぼ」がアニメーターへインタビューしていた。
アニメーターの待遇問題は改善されているか “アニメーター寮”に住む若手に聞いた (1/2) - ねとらぼ
支援活動以前の話題として、すでに原画として活躍している田中正晃の現状も語られている。動画から1年で原画に昇格するほどの腕をもつが、他社の仕事をしてクレジットされたところ会社に倫理的な問題として叱責されたという。

会社と業務委託契約を締結するにあたって、作業への単価と別に毎月固定で追加報酬はもらっているのですが、賃金以外にも納得できない部分もあって……。例えば、他社の仕事を取ることを禁止したり、ノルマを設けたり、社員ではないのに社員と同等の労働上の規則を暗に課しているという部分です。本質的には歩合制なのに自分の労働時間や仕事の種類をコントロールできない。そこがほかのクリエイター職と比べてアニメーターを続けていきにくい一因になっていると思います。

このインタビュー記事では出てこないが、所属しているのは『進撃の巨人』で知られるWIT STUDIO。『甲鉄城のカバネリ』でほぼ全話に原画として参加し、雑誌『アニメージュ』の荒木監督対談で生え抜きの新人アニメーターとして言及されていた。
それにしても、ヒット作品をかかえている新興の会社だというのに、まだまだ偽装請負と呼ばざるをえない業界の体質が残っていることが残念でならない。来年度から全体的に改善するらしいとの発言もあるが、まだ詳細はわからないらしい。


また、寮の公式サイトは2人だけ入寮していた2014年度のままになっているが、2017年からは8人が入寮することになるという。
アニメーターの待遇問題は改善されているか “アニメーター寮”に住む若手に聞いた (2/2) - ねとらぼ

2017年からは女子を含む寮生が8人に増えるとのことで、取材日には女子寮に関する打ち合わせも行われていました。

入寮予定の3人が匿名で登場し、ピーエーワークスの問題*1などが率直にぶつけられていた。若手アニメーターの印象としては、報道のおかげで多少なりとも改善しつつある動きが見えるという。