法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

「私たちは『買われた』展」に対するkudocf4r氏のデマ

NHK、朝日、毎日、AFPなどがつたえていたイベント「私たちは『買われた』展」が先日に閉会した。
http://www.afpbb.com/articles/-/3097884

「売春する中高生についてどんなイメージを持っていますか?」と声を上げるのは、売春を経験した女子中高生ら24人。自分たちが「買われる」に至るまでの背景を知ってもらおうと、自らの経験や心情を作品で表現した「私たちは『買われた』展」が21日まで、東京都新宿区の神楽坂セッションハウスギャラリーで開催されている。


この啓発イベントに対して、カメラマンらしいkudocf4r氏のブログで、閉鎖的だという批判があった。
http://kudocf4r.exblog.jp/24600460

チケット制で前売り購入者以外は見れない事。これは自分達の主張に自信が
あれば無料で沢山の人に見てもらえば良いと思います。有料で前売りのみの場合、
特定の人にしか見れない。最初から反対意見や抗議すると想定される人は来るな
という姿勢が感じられます。特定顧客層で囲い込みした上で朝日新聞でタイトル
だけを宣伝したらイメージだけが一人歩きしてしまう。一般公開をするべきです。

しかし実際は朝日新聞だけが報じたわけではないし、前売り券でしか入れないという情報は公式には見かけない。
開催前から各媒体で流されているイベント情報を見れば、一般券と前売り券がそれぞれ設定されている。
イベント情報 > 児童買春の実態を伝える企画展『私たちは「買われた」展』 | ウィメンズアクションネットワーク Women's Action Network

〇入場料
一般1500円、前売り1300円、高校生以下無料


さらにkudocf4r氏のブログでは、イベント主催団体の代表に対する批判として、カメラアシスタントの過去話が証言されていた。

アシの女の子(現20歳)が4年前(16歳)の時に秋葉原で仁藤夢乃に声をかけられて
弁護士を紹介されたが仁藤夢乃に紹介された弁護士が誰が名前をよく覚えていない。


まずは仁藤夢乃が彼女を喫茶店に連れて行き電話で弁護士を紹介すると。


乗り気じゃなかったがしつこいのでコーヒーを飲みに行く程度で一緒に行った。

支援団体の活動が必ずしも被支援者に歓迎されないことは、残念ながら珍しくない話ではある。
現場の状況を悪化させるだけなこともあるし、被支援者の主体性を運動が奪うという問題が起きることもある。


しかし、kudocf4r氏のブログに対しては代表から反論がある。

また、同行したとされる弁護士からも反論がある。

たしかに、私が見た時点でツイッターアカウントの@none5741こそ鍵がかかっていたが、ブログには弁護士を特定する記述があった。
googleキャッシュから該当する部分を引用する。

アシの女の子(現20歳)が4年前(16歳)の時に秋葉原で仁藤夢乃に声をかけられて
弁護士を紹介されたが仁藤夢乃に紹介された弁護士が誰が名前をよく覚えていない
との話なので何人か該当しそうな人物の写真を見せると伊藤和子弁護士だった。


まずは仁藤夢乃が彼女を喫茶店に連れて行き電話で弁護士を紹介すると。

ちなみにキャッシュで読んだエントリタグにも「伊藤和子」とあった。
この段階でもアシスタントが弁護士の名前を記憶していないことにはなっているが、最終的に特定していることに変わりない。少なくとも写真を見せてたしかめさせたことは、アシスタントの記憶違いではかたづけられない。kudocf4r氏の行動であり記憶のはずだ。
念のため、写真を見せて記憶を誤誘導させてしまった可能性はあったかもしれないし、そう訂正したならば証言の紹介としては意味があったかもしれない。それどころか仁藤氏という記憶も誤りで、別人ととりちがえたのかもしれない。
しかし反論に対して訂正したむねを明記せず削除したことで、ブログについてはデマといわざるをえなくなった。主張が成立しなくなるためか、当日券で入場できるという情報を追記してもいない。これでは「イメージだけが一人歩き」という批判がkudocf4r氏自身にこそ当てはまるといえるだろう。


しかもkudocf4r氏とアシスタントの「JKビジネス」に対する見解は下記のとおり。

頭の悪い女の子は騙されてしまうかも知れないですが、それなりの対価を貰い
それなりの待遇を受けているのに今更、被害者ぶって訴えるのは揺すり集りの
韓国の従軍慰安婦と同じという彼女の主張の方が筋が通っていると思いました。

本当にアシスタントが団体に利用されかけていたとしても、kudocf4r氏の主張に妥当性を見いだすことは難しい。
この主張がなりたつなら、ブラック企業は給料さえ払っていれば訴えられることはなくなってしまう。「それなり」が実際どれほどの「それなり」か、きちんと公的に論じる意味はある。


ただ、その「それなり」についてアシスタントの主張は詳細で、ひとつの証言として興味深くはあった。

2週間後に店に警察が来た。


アシの女の子がバイトしていた店は表向きは管轄の警察署の窓口から公安委員会に
風俗営業の届け出を上げていたが本物のJKが接客していたの理由らしい。


但しメンバーという個人情報をお店に提出した優良顧客だけ本物のJKに接客させて
いた。しかし出来る有料オプションなどは女の子側に拒否権があり、強制は一切
無かった。内容を納得したうえでそれなりの対価を貰っていたので訴える理由が無い。


法律的には労働基準法違反の有害業務に該当するでしょうが、女の子も顧客もお店も
誰も被害者になっていない。


お店が用意した制服を着て街頭でチラシを配ったりするのが本来のバイト内容であり
雇用は系列の別の会社名義。チラシ配りは22時には終わらせていて自宅に帰る女の子
は送りドライバーによる送迎もあった。ストーカーやレイプなんてありませんよ。


彼女のように家庭の事情で家出中の女の子も居たが、マンションの一室が待機場所で
シャワーもあり顧客に渡すオプション用として下着なども提供されていた。


おにぎりやパン、飲み物の提供もある待機場所の利用はお給料から1日2000円引かれる
システムのようですが常識的に搾取されていたとは思えません。

わざわざ「雇用は系列の別の会社名義」と記述しているのは素直なのか何なのか。
この事実認識で「誰も被害者になっていない」「常識的に搾取されていたとは思えません」と主張するのは、ちょっと厳しいものを感じる。せめて家出少女の弱い立場を利用していることくらいは認識してほしい。
しかし、カクヨムあたりに詳細な内容を投稿すれば注目されそうな気もする*1。いくら手軽なブログとはいえ推敲が不足しているし、順法意識や倫理観については編集が必要だとは思うが。

誰も秋葉原のお店で働く女の子に被害者は居なかった。店が警察にガサ入れ
されたのは客と名乗る男性から警察に通報が入ったそうだ。この情報は耳掻き店
優良顧客の中にも警察関係者が居てガサ入れ情報は入手しており店長だけ名義人
として連行されたそうだが、JKのバイトはガサ入れ当日一人も出勤しておらず
捕まらなかった。

これが事実だとすれば、警察の不祥事にもあたるのではないかな、と思ったりする。

*1:既存の情報のひきうつしでなければ。