法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

仁藤夢乃代表の支援団体Colaboについて、東京都へ監査請求して却下された暇な空白氏は、大きな思い違いを三つしている

暇な空白氏*1による監査請求が予想されたように却下され、監査の実施もおこなわれなかった。
https://www.kansa.metro.tokyo.lg.jp/PDF/08jumin/4jumin/4jumin4.pdf
これはColaboにあらゆる不正がまったくない証明ではないにしても、暇な空白氏がいくつも思い違いをしていたことの証拠である。


まず、監査が「ガッツリ」進んでいると思い違いをしていたこと。現在は削除されているが、弁護士の中川卓氏が保存している。


結局、この辺りのご発言は、まだ書類が受付されただけだったのに、監査実施が決定したものと誤解して、鼻息を荒くしてしまったのでしょうかね……。
念のために補足しますが、却下なので、監査は実施すらされていません。暇空氏の提出書類が監査請求実施のための要件を満たしてないと判断されました。

もともと薄弱な根拠で断言をして人気を集めるスタイルだったが、当時から思い違いを指摘する人もいれば、無根拠な自信を信用する人も少なくなかった。
[B! あとで読む] 暇空茜/Kiyoteru Mizuhara on Twitter: "都庁担当者から連絡がありました 「政治活動かどうか、監査はどうなのかなど、頂いた質問事項については、住民監査請求の通知が来たので、そちらで組織として対応するため個別の回答は控える」とのことでした。 というわけで住民監査請求はガッツ… https://t.co/fjdhiDdvVE"

id:kktbtaym 次のエクストリーム擁護は「暇空がそう言っているだけで事実とは限らない!」あたりかな。多分録音してると思うけど、暇空の人。

[B! 仁藤夢乃] 暇空茜さんによる、東京都が仁藤夢乃さんのcolaboに対して行った支出に関する住民監査請求はまだ「受理」されておらず「受付」の段階

id:sisya 用語が不正確だったのは確かなのだが、そんなところに突っ込みが集中するくらいには、訴えの本体の部分に隙が少ないのかなという感じ。認知プロファイリングではないが、そういう仕草に本音はどうしても出る。

なかには行政法を専門とする大学教授の板垣勝彦氏まで、論点のすべてではないが「がっつり監査に入ります」と予想していた。


この状況になったら、あとは補助の対象団体にがっつり監査が入りますので、結果が出るまでゲームでもしてゆっくりしていれば大丈夫です。ただ、政治活動の件については、監査委員はあまり立ち入りたがらないかもしれませんね。帳簿の管理に絞って監査を及ぼすような感じがします。

他の論点における批判に対しても、監査で結論が出るかのような反応が少なくなかった。
[B! フェミニズム] Colaboの不正受給を指摘しようと暇な空白氏が想像したシェアハウス見取り図が、推理小説に出てきそうな非現実感 - 法華狼の日記

id:nona_aik 暇空の人は監査請求とかすでにやることはやってるので、騒げば騒ぐだけ仁藤の悪いイメージが拡散されるだけで、擁護する側は何も得るもの無いよ。

id:Nobeee 監査結果を待てば

そして却下された後は、暇な空白氏の観測が間違っていたことに向きあえず、予定どおりに「疑惑」を追求しつづけられるかのような反応が見られる。
[B! フェミニズム] 弁護士アンバサだよ on Twitter: "ん。暇空氏の監査請求、却下されたかな? https://t.co/Lj4oHUD9IM"

id:keshimini 仁藤フォロワーは「暇空ザマァ」に忙しいみたいだけど、森友問題みたいに"疑惑"だけで永遠に粘着されかねないし、俺はこれ、仁藤氏にとっても不幸な流れだと思うよ。

id:tsutsumi154 公金投入されてる組織の金の動きが怪しいのがそのままなのを喜ぶ人が多いですね この門前払いでは疑惑は全然払拭されてないのですが

もっとも、上記の反応に意外性はない。暇な空白氏の主張が他の論点で批判された時も、最初から疑惑の指摘にとどめていたかのような反応があったものだ*2


次に、Colaboの運営における補助金の重みを思い違いをしている*3
実際は、さまざまな事業のひとつが受託であったり、シェルター開設の費用で部分的に助成を求めたにすぎない。事業規模を理解できていないのだ。
虐待や性暴力被害を受けるなどした女子を支える「中長期シェルター」を増設したい! - CAMPFIRE (キャンプファイヤー)

家の中の残っている家財の廃棄と、改装については助成金を申請中です。

却下の説明をするPDFファイルの末尾にも書かれているが、補助金と直接の関係がないColaboの「疑惑」をいくらならべても、東京都が監査する対象にはならない。

請求人は法人Aの代表者が公示前にもかかわらず選挙運動に加担していること、法人Aのほか都の受託者であるBについて事務所としての実態そのものが疑わしいことなど、上記主張のほかに疑惑の調査を求めているが、法242条による住民監査請求は請求人において、財務会計上の行為の違法性又は不当性について主張・疎明することが必要である。

あえて極端にいえば、よほどの反社会的な団体でもないかぎり、補助金を支給された部分だけ不正をしていなければ監査を逃れられる。もともと監査請求は妥当なものでも却下されがちだ。
補助金とは関係ない部分の不正を本当に追及したいなら、証拠をそろえて報道機関にわたしたり、刑事告発などをするべきだった。


最後に、報告書の一活動の数字がその活動全体の数字という思い違いをしている。
PDFファイルの2の(3)に書かれているが、Colaboが受託している活動のなかでバスカフェは一部分にすぎず、その数字から受託活動の不足を主張することはできない。

請求人の主張は、受託者のバスカフェ事業の実施回数を指摘するにとどまり、それが本件実施要綱に定める声掛けや相談支援の履行について不十分であることを摘示しているものではなく、また、当該事業が都の条例の規定に照らせば「はなはだ疑問がある」と述べるに過ぎないのであって都の条例違反を摘示しているものでもない。

暇な空白氏は給食費の「疑惑」を主張した時から成長していない。分母と分子を適切に対応させなければ、間違った算数で間違った結論が出るだけだ。
仁藤夢乃氏の支援団体Colaboがバスカフェで提供している食品が一食2600円という計算は、さまざまな意味で誤っている - 法華狼の日記

バスカフェで無料提供している食品は「1535食」とは別事業であり、給食費へ別途に計上されているだろうことが元資料からもわかる。


分母と分子が適切に対応していないことは、「根拠」の1週間後に仁藤氏自身が連続ツイートで説明している。

先述の板垣氏は全面的に却下されると予想していたかのように偽り、「内容には入ってくれなかった」と論評した。しかし実際には内容の間違いも指摘されているのだ。


予想通り、政治活動の有無については断定を避ける結論になったということですかね。

確かに、請求人の主張や事実証明書からすると、法人Aの 代表者が何らかの政治活動をしていることを窺わせるものの、法人Aとしての活動で あるか否かが必ずしも明確でない。

東京都ちゃんはアホなのかな?🥸


疎明が足りないという理由づけですからね…内容には入ってくれなかったか。技術的な点が不足していたわけですので、専門家の助言を仰ぐ必要があると思いますが、それは資金的に難しいかな。

補助金をめぐるColaboの「疑惑」なるものは、税金に依存している比率を過大視しつつ、報告書で特記されない活動を矮小化することで生みだされている。
今後も暇な空白氏が認識の枠組みをあらためず、目についた数字を思いつくまま計算するだけならば、意味のある疑惑の追及はできない。


ちなみに監査却下後、あきらめずに疑惑を追及することを、先に引用したkeshimini氏のように「モリカケ」と比較する意見も散見される。
[B! 仁藤夢乃] Shin Hori on Twitter: "Colaboについての東京都に対する暇空氏の監査請求の結論が出たようだ。 https://t.co/v9wW2fAwi2"

id:Shiori115 税金/国費が投入されてるからとモリカケだの国葬だのに難癖つけてたような人達が、今度は同じ理屈で税金が投入されてるから云々言って追求してる方を叩いてるのは笑う。党派性でしかものを考えられない証拠だね。

[B! 行政] Colaboの件に関して情報開示請求の書類を受け取った暇な空白さん、「と言うわけで住民訴訟やります」

id:tsutsumi154 モリカケ粘着してた人ほどこの件淡白なのはなんで

id:mohno これが本物か、モリカケみたいなものか分からないんだが、この人、仁藤氏が表現規制をやめたら手を引くと言ってるくらいだからなあ。第三者の裏付けがなければ乗っからない方がいいと思う

mohno氏のコメントは暇な空白氏へ同調しないことを明らかにしているが、その立場でも「モリカケ」が本物ではないかのように認識している問題が根深い。
森友学園加計学園は学校法人だ。一方でColaboは一般社団法人であり、公益社団法人や認定NPO法人などと比べても責任や説明を求められる立場ではない。
公益法人制度とNPO法人制度の税制上の優遇措置の比較について : 公益法人と特定非営利活動(NPO)法人 - 内閣府
そしてなぜか忘れられがちだが、少なくとも森友学園は疑惑の段階にとどまってはいない。理事長は補助金詐欺に問われて逮捕され、一審でも二審でも有罪判決がくだっている。
森友学園の補助金不正事件 籠池夫妻に二審も有罪判決 大阪高裁:朝日新聞デジタル

両被告は2016年、大阪府豊中市の国有地に小学校を建設するため、工事代金を水増しした虚偽の契約書を提出するなどして国の補助金約5600万円を詐取。

安倍政権は森友学園を切断処理することを選んで、もし疑惑が追及されなければ補助金詐欺が見逃されていた設定になった。公文書改竄などの歴史に残る問題は別としても、Colaboと単純に比較する時点で、責任や状況の違いを理解できていない。
それでも無理にたとえるなら安倍政権が東京都で、森友学園がColaboという構図だろうか。しかしColaboが東京都から優遇されているといった話はいまのところ出てきていない。東京都からの事業受託も4団体のひとつにすぎない。
東京都若年被害女性等支援事業 東京都福祉保健局

東京都では、下記の民間団体に事業の一部を委託し、東京都若年被害女性等支援事業を実施しています。

・一般社団法人 Colabo
特定非営利活動法人 BONDプロジェクト
特定非営利活動法人 ぱっぷす
・一般社団法人 若草プロジェクト

今件の前後に仁藤氏を批判する支援運動家も複数いたが*4、助成や補助がColaboだけ特別におりているといった主張はされなかった。無料ピル事業は意見が対立する団体も協力していた*5。それが森友学園加計学園の疑惑との大きな違いだ。