法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

プリキュア作品におけるシリーズ構成の脚本率

シリーズ構成による冒頭5話の連続登板が印象的だった『Go!プリンセスプリキュア』。最終回まで観終わって、その登板率が作品全体の計算された構成を象徴しているように感じられる。
『Go!プリンセスプリキュア』第50話 はるかなる夢へ!Go!プリンセスプリキュア! - 法華狼の日記

とにかく作画レベルの高さと、シリーズ構成の緊密さが印象的。前者は馬越嘉彦が活躍していた『ハートキャッチプリキュア!』に比肩し、後者はシリーズ構成の脚本担当率32%という数字でもわかる。

もちろんシリーズ構成が脚本としてクレジットされていなくても、シナリオ会議に参加して細部をつめていくことが通例。そこに監督*1なども参加して全体を整えていく。


とはいえ、脚本として単独でクレジットされていることに意味がないとも思えないので、棒グラフで視覚化してみた。

ちなみに『ふたりはプリキュア Splash Star』は1クール目でシリーズ構成が長津晴子から成田良美へ交代している。そのうちわけは長津晴子が2話と、成田良美交代前3話に交代後10話。


こうしてみると、たしかに他作品よりは登板率が高いものの、印象より数字の違いは少なかった。最もシリーズ構成が雑だった印象のある『ハピネスチャージプリキュア!』と大差ない。
連続登板率も、『ドキドキ!プリキュア』の山口亮太は序盤4話と、なかなか高い。逆に映画の脚本はシリーズ構成が手がけることが多いが、『Go!プリンセスプリキュア』は声優で脚本家の山像かおり*2が担当している。


『Go!プリンセスプリキュア』がシリーズディレクターのいうように構成を計算した作品だとして、それを脚本家の登板率だけで説明するのは無理があるが、まったく意図が感じられないほどでもない。
なんとも中途半端な結論になったが、せっかくグラフを描いたので記録しておこう。

*1:東映シリーズディレクターと表記され、過去には序盤の立ち上げ時にのみ全体を統括していたらしいが、現代では他会社の監督と同じく作品全体の統括をおこなっているらしい。

*2:プリキュアシリーズでの代表作はアナコンディ。