法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『Go!プリンセスプリキュア』第27話 ガンバレゆうき!応援ひびく夏祭り!

夏祭りにノーブル学園も出店。しかし主人公の手伝いは早々と終わり、友人とともに屋台を見て歩くことに。
そこで出会ったテニス部の藍原は、なぜかテニス合宿より祭りを優先していて……


田中仁シリーズ構成による10回目の脚本は、第7話*1と第19話*2からつづく藍原少年をめぐるエピソード。
テニスコーチが部員の怪我をきちんと注意したり、主人公とファンクラブ*3の会話を藍原が聞きとがめていたり、お約束としてアニメで流しがちな部分をていねいに描写しているから、物語へ素直に入りやすい。
さらにテニスへの復帰を望む藍原の鬱屈だけを描くのではなく、トワイライトへの執着を残すシャットの鬱屈と重ねあわせ、畳みかけた。外部でつづいていたドラマがつながることで、物語の連続性が強調され、世界が広がっていく。
そして藍原も一定の活躍をした後、プリキュア音頭*4という飛び道具で終わり。一部地域では放映が遅れる夏のイベント回として、存在しなくても本筋には関係ないが、ちゃんと連続性をアピールしていて季節感もある。


映像面では、河野宏之作画監督ということが良くも悪くも冒頭からわかりやすい。後半のアクションやデフォルメは、のびのびとして良かったが。いつもの3人の他に板岡錦が原画にいたが、OP新規作画だけでなく本編も参加したのかな。
脚本と演出のどちらの仕事かはわからないが、プリキュアが姿を消す描写を入れていたのも面白かった。ありもののCG素材を使いながら、ちゃんと華々しく見える。
EDはキュアマーメイドが主軸の映像に変更。『スマイルプリキュア!』EDでメインプリキュアを変えていたことはあるが、比べても大きく差し替えていて驚かされた。