法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『HUNTER×HUNTER』第125話 ブノツヨミ×ト×ブノキワミ/第126話 ゼロ×ト×ローズ

以前にアニメ化されてない範囲のキメラアント編に突入してから、全体として新鮮で面白かったが*1、この2話は物語世界の個人頂上決戦という難しいハードルを超えて楽しませてくれた。ほとんど戦う2人とナレーションだけで画面をもたせたことも凄い。
第125話から、巨大な千手観音を出して敵を攻撃する「百式観音」が発動。最強の敵をも吹き飛ばせる一掌打の映像的な説得力を、ほぼ1カットで火花をあげながら地面を滑らされる「王」で見せた。大地が裂けて地下空洞に降りていく描写も、ゆっくりとした動きで重量感と巨大感を出している。原作では過剰演出に感じたハートマークも、ハーモニー美術風の効果が入った静止画と、EDへの流れで悪くないと感じさせられた。
第126話は、1話をかけて一進一退の攻防を描きながら、全てをひっくりかえす結末へなだれこむ。さすがの西村聡コンテ回。無数の針山から針孔を探す3DCGイメージシーンが滑っていない。作画面では、クライマックスの爆発もそこそこ良かったが、Bパート頭で王と会長が金と紫の軌跡となって戦うイメージカットが特に良かった。

*1:OVAといいつつスタッフ交代でクオリティの落ち気味だったGI編を長丁場でじっくりアニメ化したのも良かったと思う。