思いつきを全部ぶっこんだ闇鍋のような作品だが、作品内でのキャラクター思想や世界設定はおおむね一貫性がある。世界観はしっかりしているから、黒幕が近くにいたという展開が、どんでん返しとして機能していた。今回より前、視聴者として世界観を把握できない状態のままやられたら、ただ思いつきを見せているだけと感じたかもしれないけどね。
一応、黒幕には、以前の主人公に対する態度が、今回のそれに通じていると思わせるところもある。一方で組織の中枢に近すぎて、暗躍するにしてももっとスマートにこなせるのではないかと疑問もあるが、これは今後の物語で解消させてくれればいい。
作画もまだ崩れない。制作体制に不安がある作品典型の作画監督も原画も多いスタッフワークだが、作画監督や絵柄の個性があまり出ない方向性で安定するとは思わなかった。
