4話目は、ストーカーまでからむ修羅場を描き、別視点での傷害事件まで描かれているのに、画面で常にユーモアがただよい続けている演出の技量がすごい。
主人公も善良ではあるが、基本的に家族のためだけに利己的な行動をして、しかし嫌味ではない。……どうしたらこういう作品を作ることができるのか、私は力不足で言語化できない。
5話目は以前の牛乳一気飲みをさらに超えるバンクシーンいじりが楽しかった。ギャグとして笑えることはもちろん、こういうキャラクターだからこういう行動をするという感情の動きが自然。しかし、だからこそトラック引きずられは、もっと現実世界だからこその笑える描写にしてほしかったところ。いっそ全身に傷を負っていつもの医者から緊急治療を受けるくらいのオチがついても良かった。
あと、一部で議論の的になったクリムトモチーフのレストラン絵画は、作中キャラクターに似せているだけでなく絵画内に「焼き餅」という駄洒落が等価値に並列されているところが、いかにも「アニメ」らしい表現だと感じた。
