第18話は長峰達也演出。アバンタイトルのマイナーランドに雰囲気が出ている。画面を埋めつくす音符もレイヤーを近景と遠景で別けてスライドし、奥行きを表現している。
しかし、敵や味方の主要キャラクターが主人公の身近にいるかもと思わせた描写はあっさり結末で肩透かし。物語は無きに等しかったが、演出の力で頭一つ抜けた出来になった。
第19話は青山充一人原画。安定したしあがりで絵柄の癖も気にならない。
さすがに何度も騙されたので敵の変身をプリキュアが見抜くが、とらわれる展開にたいした寄与をしていないところは難。プリキュアを騙していると過信して逆に踊らされているセイレーンを時間いっぱい楽しみたかったな。プリキュアを分断して変身できなくなる作戦は、逆にもっと前にやるべきだった。
第20話はハミィのセイレーンに対する信頼が、友情や愛情を超えてDV被害妻の領域に入っているような……前回にも騙されて拘束されたばかりじゃん! 連続して視聴したので同じネタのくりかえしというところでもまいってしまった。
畑野森生演出で、わりとアクション作画も良かったのだが。
それにしても新しい絵が全く存在せず、グッズの絵柄も「おたのしみ」と書かれて未決定らしいCMには、不安感が残るところ。スケジュールの大変さは毎年のことだが、今年は『トリコ』*1で東映アニメーションの作画リソースが食われているところが問題か。