脚本は西田征史と田中和次朗の連名で、北村真咲コンテに門智昭作画監督。
映像面はかなり粗く、群集をうまく誤魔化しながら動かそうとしていたものの、作画修正が行きとどいていないし、アクションも必殺技に見所をたよっていた。個人的には、中盤の茶番劇も底が割れているわりに引っぱりすぎと感じた*1。
しかしサプライズで誕生日を祝おうとしてボタンをかけちがえていくコメディとしての完成度は悪くなく、中盤までの前振りを回収して一気にたたみかけたので、最後には大笑いして気分良く視聴を終えた。個性的なヒーロー複数が好き勝手な主張をしながら、嫌味になるキャラクターが出てこないところも嬉しい。
ところどころ真面目な人情劇を入れ、スパイスを効かせるバランス感覚もいい。最もぐっと来たのは、元メイドが主人のために作ったケーキが、富豪だった昔もヒーローの現在も素朴なもので、しかし主人は好意的に受け取っているところ。