法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『デジモンクロスウォーズ』第9話 ドルルモン、風に駆ける!

今回はいかにも戦争物らしく、全体の勝利のために前線で見捨てられた小隊と、ドルルモンの裏切りがからむ。裏切りの真相としてはベタだが、全ての責任を背負うハードボイルドなドルルモンのキャラクターを立てつつ、敵軍内部から反乱が起きる前振りとして、よくまとめていたと思う。
敵幹部を登場させつつも主人公ではなくライバルのキリハが戦って引き分けることで、強いはずのキャラクターが早々に弱体化することも防いでいる。
しかし前回に大崩壊したエンシェントボルケーモンが再登場したことには驚いた。あの描写で今回いきなり元気に戦えるのか……前回に感じた不整合さもそうだが、脚本家のみの責任というより演出側と脚本側の意思疎通がうまくいっていないということかもしれない。


演出は角銅博之で、大西陽一が作画監督。デジクロスの新バンク作画は良かったものの、それ以外は特に目を引くところはなく。この脚本ならもっと映像で良さを引き出せたと思うので残念。
ドルルモンと仲間意識を持つところから新デジクロスへいたる流れによどみがなく、その新規バンク作画も良かったので、視聴後の満足感はそこそこあったが。