HDDの残量が不足していたので、再放送に期待して*1リアルタイムで視聴。
移民していた米国から戦争直前に日本へ戻った人々が被爆し、再び米国に渡った複雑な心情と半生を追う。
被爆者の複雑な心情……原爆の惨禍によって日本には嫌なことしか感じられなくなって米国へ渡った女性や、二人の親友を奪われたため米国に憎悪を感じながらも兵役につくことで米国へ移民できた男性の心情は、下手に解釈するよりも複雑さを複雑なまま受け取るべきか。
アジア系移民として苦労した側面等も垣間見え、「被爆者」という集合だけに固定されない生活もうかがえる、情報量の多いドキュメンタリーだった。
被爆者から話を聞くのは、自身も米国と日本を行き来し生活している渡辺謙。
詩的な台詞を除いては定型的な文句が多いものの、戦争を題材とした作品に関わっている自分自身へ番組終盤で言及していたのが印象的。現在の自分へ実感的に戦争を引き寄せてみせる態度といえるだろう。
