作品数が制作能力を超過して増え続けているといわれて久しい日本アニメ。下請けの韓国や中国、フィリピンなどのアニメ会社に仕事を出さなければ、もはやテレビアニメは成立しないといっていい。
さて、韓国嫌いの若者は世代的な関係もあってかアニメ作品が好きなことも多いようだ。そしてアニメ作品に韓国が関わり、無くてはならなくなっている現実を認知したくないがため、下のような定型文を作り、主に2ちゃんねるに書き込んでいる。検索してみると相当に無差別なスレッドを対象としていることがわかる。
google:悪質な韓国の下請け会社。反日韓国アニメーターの実態!
●韓国人アニメーターに汚された作品を語るスレ4●
悪質な韓国の下請け会社。反日韓国アニメーターの実態! これが、プロの仕事とは笑わせる。これが洗脳教育されて育った韓国人の実態です。 仕事を与えてあげたのに恩を仇で返す礼儀知らずな民族、朝鮮民族。 一部の下請けをさせると、その枠内で汚らしい工作をしてきます。 ↓ DRMOVIE 2007年 中割り(作画の底辺部分の役職)と塗り絵の一部をしただけで、 完成版の映像を自分達が作ったように見せかけDRマークを付け配信 http://www.drmovie.biz/production/sample_movie/reel3.wmv 2006年 DEATH NOTE(1話) デスノートに”朝鮮文字の落書き”を混入させる 自国の誇らしい企業の看板を混入させる。 2004年 バジリスク 原画から異臭。カット中にビューティフルJOの設定混入 露骨に手抜きした下請け作業をする(日本人作画監督に嫌がらせ) 2004年 BECK 綴りを変えた某韓国企業の看板が何度も大写し 2004年 天上天下(2話) DRと書かれた紙で穴を塞ぐシーンあり 2002年 ドラゴンドライブ OPの背景にJAPの文字(CGチームがDR.MOVIE ↓ Dong Woo Animation 2006年 アニマル横丁(55話) 朝鮮半島を見つめる主人公の女の子。 ↓ PAK PRODUCTION 2005年 アルティメットガール(11話)竹島どころか、壱岐・対馬までもが韓国領に ttp://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/09/1273998ded3b4f87020de69f4aa2b62e.jpg ↓ TEAM'S ART PRODUCTION 2005年 まほらば(最終話)日の丸を排し、その座を埋める大極旗 ↓ 峯岸功 朱柳亭 ←背景に紛れ込んだチョン二人 2005年 blood+(9話)ベトナム編の背景に朝鮮企業の看板をこっそりと入れる ttp://blog.naver.com/yinglinlee/70003616283 ↓ 京江ANIA 朱興錫 許倫淑 文珠淵 鄭順安 2004年 Rozen Maiden(5話)真紅が偽ポッキー(ペペロ 韓国ロッテ製品)を食べている ↓ G&G ENTERTAINMENT 2003年 カレイドスター(43話)商店に掲げられる×印を描かれた日の丸と、Keep Outの文字 ttp://www.geocities.jp/katagi72000/kaleidostar43.jpg ※ 韓国下請けによる陰湿工作を発見した場合、制作元へ速やかに通報しましょう。 ※ 特に DR-MOVIE の工作が多いです。彼らを注意深く見たほうがいいでしょう。 ●韓国人アニメーターに汚された作品を語るスレ4● http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/asaloon/1168040578/
見ての通り、ほとんどが背景に韓国企業の看板があるというだけ、しかもスペルが違うものまであるという。別に物語が理解不能になるわけでもなければ、日本への反感が示されているわけでもない。たかだか韓国的な要素が画面に映っただけで「反日工作」ととらえる人間の心理にこそ、問題があるとしか考えられないのだが……
ちなみに、アニメの背景美術は美術設定を基準に、原画マンの描いたレイアウト*1を設計図として、ある程度まで指定された状態で細部を塗る作業だ。大写しになっているような看板を背景担当が勝手に描き込める状況は、必ずしも多くない。
逆に末端アニメスタッフが個人的な遊びを入れること自体は珍しくないし、それでアニメ作品が汚されたなどといわれることも少ない。『ベルサイユの薔薇』に銭型警部やデスラー総統が登場していることはテレビでも紹介され、かなり有名だろう。
『劇場版 機動戦士ガンダム』の宇宙戦闘に鉄人28号が混じっていることも古くから知られていた。WEBアニメスタイルのインタビューで、自分個人の遊びでやったと板野一郎氏が語っている。
WEBアニメスタイル_アニメの作画を語ろう
どちらにしても、画面に末端スタッフが遊びを入れることは、反日意識はもちろん民族意識とは全く無関係な話である。
それにしても上の定型文は、個別に見ても問題が多い。間違いなくデマと断言できるものもある。
個々の作品に踏み込む話もあるので、細かい指摘は後日に。
*1:L/Oと表記する、作画作業の一過程のこと。おおざっぱに説明すると、人物と背景の構図やカメラ位置、レンズを決定する下絵を指す。レイアウトを下絵として背景が描かれ、同一のレイアウトを基準として原画が描かかれる。