法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

アニメーター逢坂浩二死去。

【訃報】逢坂浩司さん: 編集長メモ
最初に情報で触れた時からもちろん衝撃的だったし、『アニメーションRE』*1でのインタビューや連載マンガなどを思い返したりしていたが、当初の気分は落ち着いていたように思う。
しかしふと『機動武闘伝Gガンダム』の2期OP*2を見返した瞬間、逢坂氏の仕事が二度と見られないことを実感して泣けた。人が亡くなった喪失感というのは時間差でくるものだ、とよく思う。


大阪のアニメ制作会社アニメアール*3で活躍。主にサンライズ系の作品で作画監督やデザインを担当。『機動戦士Vガンダム』『機動武闘伝Gガンダム』のキャラクターデザイン、『カウボーイビバップ*4作画監督が代表作だろう。
最終的には老舗アニメ会社サンライズから分離したアニメ製作会社BONESに移り、代表取締役に就任。経営に関わりつつも、コンスタントにアニメーターとして活躍し続け、腕の衰えを見せなかった。土曜日18時『天保異聞 妖奇士』で見せた安定的な仕事は記憶に新しい。
アニメーターとして良い人生を歩んでいたように見えただけに、早すぎる死が悔やまれてならない。


アニメートへの感想では、うるさくない描きこみ、適切につけられたタッチという印象が強い。劇画的な絵柄で描く時も、アニメ絵として破綻をきたしていない。ちゃんと生き生きした人物として動くのだ*5
うつのみやさとる以降のシンプルに整理された絵柄とはまた違う。一時期のアニメに見られる自己目的化した描きこみから決別しつつ、線を重ねて表現することを忘れず正統進化したアニメーターという印象だった。

*1:アニメ制作に特化した季刊誌。すでに休刊。

*2:歌詞の内容にも来るものがあった。かつて作品が好きだった人は、何らかの方法で聞き直して欲しい。

*3:アニメ作品の実制作を下請けで担当していた会社。西日本で有力な唯一のアニメ会社だけあって、黄金期の仕事ぶりや所属アニメーターはアニメ史に残るものばかり。『装甲騎兵ボトムズ』『青き流星SPTレイズナー』等が代表的な下請け作品。

*4:一人で全ての原画を描いたEDは絶品。

*5:逆に逢坂氏が最も思い入れのある『ヒヲウ戦記』では、シンプルなキャラデザインで華が足りなかった感もある。総作画監督としての仕事は高評価なのだが。