法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『超妹大戦シスマゲドン!1』古橋秀之 著

妹をポケモンデジモンのような使役対象として、色々な意味で男塾レベルの戦いをくりひろげるという出オチ小説。
水滸伝を元として百八人の妹を持つとかその妹の「兄者ーー!」という台詞を並べて数頁をかせぐとか、もう妹とかどうでも良くなってくる。


戦術や作戦の見せ方は古橋秀之だけあってかなり良いし、中盤敵の妹が見せる展開も予想できなかった。そうして敵の妹が見せる真相が、妹と兄の繋がる意味を見せ、主人公の兄達がかかえる「妹を戦わせる駄目な兄」という問題をある程度まで解消してみせる技巧もなかなかいい……が、それらを本当にどうでも良いと思わせる設定がいやはや何ともいえない。