法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ケロロ軍曹』102話 ケロロ小隊 ペコポン!!滅び行くか愛の星よ!!であります

地球の生活を楽しんで侵略をなまけていたケロロ軍曹に業を煮やした本星から、別の部隊がやってきてケロロ軍曹達と反目し……という展開。
いわゆる戦争アニメではないが、全地球が静止して、抵抗できるのはケロロ軍曹達と同居していた地球人達だけという展開は、なかなか心に来るものがある。


わりとハードに侵略が進行する二期ラストの連続3話、その特に出来が良いと感じる山口晋コンテ作画監督担当回。
戦闘の作画や演出には相当に力が入っており、特にパワードスーツを着たヒロイン夏美が空中戦から校舎へ突入する爆発、続いての廊下から階段そして屋上に続く背景動画、二刀流のビームサーベルで雑魚敵を一掃するまで、カットの繋がりによどみがない。
何より、パワードスーツの使用法を夏美に教える録音された声で、息抜きと笑いを作りつつ、それ以前に続いていた日常を思い起こさせる演出が実にいい。情緒と笑いの両立。


次が原作通りのオチでしめた103話なのは、子供向けアニメとしてはしかたないところか。
以前の各話にゲスト的な登場をしたロボット群が大挙して出撃する映像はさすがサンライズだけあって満足できるものであったし、地球側主人公の少年冬樹とケロロが心を通じさせる流れも王道な良さはあったが、もう少し敵側にもドラマがあればと思った。