法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『キミとアイドルプリキュア♪』第2話 私、バズっちゃってる!?

 キュアアイドルのライブ映像がTV放映され、話題になっていた。おどろく咲良うたに、自分が撮影してネットにアップしたのだと妖精プリルンが答える。しかし連絡してきた女王ピカリーネにプリルンは叱責され、今後は勝手な撮影を禁じられた。
 しかしキュアアイドルの話題は学校でも広まり、キュアアイドル研究会をたちあげた少女も出てくるし、咲良の友人の東中みこともキュアアイドルを推しはじめる。クラスメイトのキュアアイドルへの賞賛に照れる咲良だったが……


 加藤陽一シリーズ構成の脚本に、横内一樹の演出。作画監督はシリーズにひさしぶりの参加の藤原未来夫。主人公の顔面クローズアップカットが多めで、特徴的なステンドグラスのような瞳デザインを印象づける。原画に玖遠らぎがいて、表情豊かな咲良うたを描線太目で作画したあたりの担当だろうか。
 物語はプロットそのものはシリーズ初期の定番にそっていて、学園生活を楽しくすごしながら敵に利用されるゲストキャラクターを印象づけ、はげしい徒手空拳でバトルする。もちろんシリーズ初期と何もかも同じというわけではなく、全体的にディテールが過剰なことで珍奇な味わいが出ている。
 ライブ映像は一気にバズって数万回再生されるし、主人公は第2話にしてアイドルをこえて救世主になることを決意する。敵味方の行動そのものは普通の1年アニメのペースだが、心情の変化が早いし、思いが重い。


 プリキュアの行動が現実世界に影響をあたえる度合いが高いことも今作の特色か。ここ最近のシリーズでは日常と戦闘の場が分離されることが多く*1、特殊なフィールドを発生させて日常への影響を設定でも遮断する作品まであった*2
 群集がいるところに敵の怪物が登場して、戦闘後に自然修復されるとはいえ建物や道路が破壊されるシチュエーションはシリーズ全体でも少ない。今作はシリーズの定番設定からは意外と逸脱せず、しかしシリーズの定番描写は使用せず一から世界観をつくっている感じがある。