ハートキラリロックに閉じこめられたメロロン。咲良たちは女王に問い、願いの代償にメロロンがささげたものを知る。それはプリルンとともに生きる未来だった。闇の中にとらわれたメロロンを呼ぼうと、咲良たちは輝きを信じて歌い、戦う……
加藤陽一シリーズ構成の脚本に、広末悠奈演出。作画監督は爲我井克美と稲上晃の共同で、メイン回らしい安定して華やかな作画が楽しめた。
代償をささげてプリキュアに変身するようになってからが長く、今さら代償をもとめて動きはじめたわけでもなさそうで、前回のハートキラリロックは新たな動きなのかとも思った。
『キミとアイドルプリキュア♪』第29話 メロロンのともだち - 法華狼の日記
プリルンを独占しようとするメロロンの思いによりそいつつ、ハートキラリロックを再出現させる。おそらくプリキュア変身のために代償にしたものに向きあわせるドラマになるのだろう。
しかし予想に反して変身時の代償を機械的に求めていただけ。そこでなぜ今さら動き出したのかという謎には、代償の夢が具体化したからという回答がなあされた。前回のドラマを予想以上に連続ストーリーに組みこんでいる。
プリルンとのふたりの関係だけではない、もっと視野を広げて周囲にも別の友人がある状況を想像するという成長が、遅れて悲劇を発動させるという皮肉。しかしそれは過去のメロロンの夢があいまいで幼稚とすらいえるものだったと印象づけて、通過儀礼のように代償を乗りこえるドラマにつながる。暗闇に幼子を閉じこめ、成長とともに解放するハートキラリロックは卵のようだ。
闇をもって生まれた唯一の存在だったからこそ妖精の世界で孤立していたメロロンの描写も、プリルンに依存した背景を強固にする。そのまま敵幹部に拉致されて少しの期間くらい敵になる展開をはさんでも面白そうだと思ったが、例年よりもさらに試聴対象を低年齢に想定していそうな作品では難しいか……いやしかしメロロンのドラマの難しさからすれば、それくらいやってもおかしくなさそうだとも思うのだが。