法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『デリシャスパーティ♡プリキュア』第6話 学校!怪物!大パニック!?ねらわれたエビフライ!

リモートでサンドイッチの調理を和実が芙羽へ教える。さっそくふたりは学校の昼食で楽しもうとするが、食堂へ行く周囲から芙羽が距離をとられていると実感することに。一方、こっそり芙羽を見に来たパムパムが校内で目撃され、学校の怪談として噂になり、それをブンドルーが利用することに……


前回*1から一ヶ月以上たって、ひさびさの新作エピソード。青山充作画監督だが、原画はきわめて少ないものの一人原画ではない。頭身が低めで丸っこい絵柄の今作と相性は悪くないと思うし、実際に今回も絵柄の違いは過去作ほど目立たなかった。
脚本の山岡潤平は『騎士竜戦隊リュウソウジャー』のメインライターとして記憶しているが、良くも悪くも強い印象はない。今回でシリーズ初参加どころかアニメ作品に初参加。


物語の大筋は、プリキュアの妖精などがこっそり学校にやってきて、噂になってしまうパターン*2。そこに失敗つづきの敵幹部ジェントルーが便乗する。
基本的にはパターンの範囲内に終始したが、敵の攻撃から生身のまま助けることで芙羽が友人*3と近づきつつ、役割分担した和実がサッカーボールひとつで怪物相手に時間稼ぎしたり、さらに敵の策略などが群像劇のようにからみついて、中だるみせず楽しむことができた。ローズマリーも学校生活の間はコメコメをあずかることで、プリキュアへの変身に時間がかかる展開を自然につくりだしている。
そして、敵の攻撃で味が変になった料理ばかり食べるはめになった華満というこれまでの天丼ギャグを、華満のアップロードした食べ歩きコンテンツからブンドルーの関係者と疑うという意外な展開で次回に引く。天丼ギャグ自体は偶然のはずではあるが*4、それを偶然と知らない作中人物が気にすることは自然だ。


それにしても最近のTVアニメでは珍しいナレーションが今回の前半はしつこく感じられて、こんなにうるさかったかなと思っていたら、後半はぱったりと無くなった。
後半は先述のように主人公たちが華満の謎に直面して終わったわけだが、考えてみると敵の正体探しのような展開に、俯瞰した視点のナレーションは相性が悪い。

*1:hokke-ookami.hatenablog.com

*2:前作も同じ趣向のエピソードがあった。 hokke-ookami.hatenablog.com

*3:きちんとひとりひとりのデザインを差別化して個性ある存在として描いていたのが良かった。小屋から助けられて泣くのが三人のひとりだけなのも、固有性があっていい。

*4:そもそも敵の作戦もふくめて今回の舞台が校内で終始したのも偶然で、やや作劇の都合が目立った感はある。