情熱がほとばしるいびつさのようなものは感じられなかった最終シーズンの『僕のヒーローアカデミア』。最終決戦はクライマックスだけあって力がこもっていたが、良くも悪くも整った素晴らしさだと感じた。
これまで作品におけるアクション作画の印象をつくりだし、各劇場版のクライマックスを支えた中村豊が最終シーズンにまったく登板しないことに首をかしげていたら、同じボンズフィルム制作のこちらに参加していた。
藤原準と共同でコンテを担当し、カメラワークからレイアウトまで中村豊色に染まっている。会話シーンなどは平凡な作画や止め絵もあるが、主人公チーム多数をひとりの男の初戦闘でいなしていく前半から、その男による防御を主人公が突破する後半まで、さまざまなパターンの作画手法が楽しめた。
TVアニメでここまで全体をとおして本気の中村豊を見せられたことは珍しいし、そのアクションのすさまじさが初めて能力を見せる敵と、能力の新たな使い方に目ざめた主人公を印象づけている。
