法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『スター☆トゥインクルプリキュア』第26話 ナゾの侵入者!?恐怖のパジャマパーティ☆

羽衣ララの兄から知らせを受けて、故郷の惑星サマーンに向かう一行。羽衣は仲間がついてくることに難色を示したが、ちょうど夏休みのため、家族に断りを入れて長旅も可能となった。楽しみにしすぎて寝不足の星奈に、周囲は一眠りすることを勧めるが、逆に星奈はパジャマパーティーを始める……


番組の折り返しらしく、OPがユニが新プリキュアとして参加した映像に改変。
作画も稲上晃とアリス・ナリオの共同作画監督で、よく整っていた。


脚本も折り返しらしく村山功シリーズ構成が担当。舞台を制限して動きのない物語を、キャラクターを再確認するようにまとめていた。
目的地へ移動する宇宙船内で一話分つかうコンセプトは、同じ村山功シリーズ構成脚本の『魔法つかいプリキュア!』第31話を思い出させる。
『魔法つかいプリキュア!』第31話 結晶する想い!虹色のアレキサンドライト!! - 法華狼の日記

前々回に入手した新アイテムを初めて使った強化変身回だが、思いきって異空間でドラマを終始させるというコンセプトが良かった。

もちろん似たコンセプトであっても、少人数で異常事態に巻きこまれて距離を縮める『魔法つかいプリキュア!』と、多人数で移動することを楽しむ今作で味わいは異なる*1
特に、もはや懐かしいアイテムとなったVHSテープによる上映会で、キャラクターの距離感をしっかり描いていること印象的だ。早口で内容を紹介する星奈、楽しみながらネタバレは嫌う香久矢、あきれながら鑑賞につきあう羽衣、ちょっとしたことで怖がる天宮、近くにいるが参加はしないユニ……同じ感想をもつキャラクターがいないことが、ひとりで友だちをつくらず日々を楽しんでいたという星奈の述懐に説得力をもたらす。
他にも留学の予定を語る香久矢や、家族を支えるため忙しい天宮など、パジャマパーティーでコミュニケーションしやすくなったからと、逆にひとりひとり別々の生活があることを語りあい、今作ならではの面白い距離感を生みだしていた。

*1:ちなみに『アニメージュ』2019年7月号の村山功インタビューによると、『魔法つかいプリキュア!』をやったためもうプリキュアに参加するつもりはなかったことや、他スタッフから上がったアイデアを『魔法つかいプリキュア!』でやったと指摘して選択肢をせばめる立場になっていることを、やや自省的に語っている。