法華狼の日記

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きちんと精査して判子を押していると主張した安倍晋三氏の答弁を、1年もたたずに麻生太郎氏が全否定する

森友学園の決裁文書をちゃんと見ていなかったと、理財局長の太田充氏が代弁したことに端を発する。
財務省、森友の決裁文書を読まずにハンコ。野党の批判に、麻生財務相「私も読まずに押すことある」 | ハフポスト

麻生財務相は「読んでないというのは通常じゃ考えられない」とする一方、「沢山の書類であって、判子が十いくつ押してあったそうですけれど、その中で読んでない人もいたかも知れない。それはあり得るかなという感じはする」と、文書内容を精査せずに決裁がおこなわれている実態を認めるような発言をした。

「そちらも役所におられたんで色々経験されたと思いますが、ずーっと判子を押したやつの中を全部私どもが読んでいるかと言われると、私自身も正直、読んでない書類に関して決裁の判子を押していることはありますから」

「全文書を全部読んでいるかといわれると、私はその自信はありませんので、そういうこともあり得るだろう」

一方、2017年6月に、加計学園の認可をめぐって、安倍晋三氏は下記のように答弁していた。
衆議院会議録情報 第193回国会 決算行政監視委員会 第6号

では、皆さんのときは、構造改革特区というのは上がってきたらめくら判ですか。違いますよね。上がってきたらめくら判ではないんです。上がってきたものを精査するわけですよね。上がってきたものについては、先ほど申し上げましたように、自民党政権においては、熟度等も含めて、あるいは獣医師会等の関係においても対応不可であったわけであります。

 最終的には、何でも、どんな仕組みであれ、最終的に決めるのは内閣総理大臣ですよ。そして、どんないろいろな会議、例えば経済財政諮問会議だって私が議長です。さまざまな議長があります。でも、私がそこで勝手にいろいろなことを決められるんだったら、そもそも諮問会議の意味がないじゃないですか。私は、根本的に宮崎さんは間違っている、こう思いますよ。

答弁の全体を見れば、加計学園にかぎらず精査しているという、建前としては当然のことを主張している。当然のように森友学園についてもそれが建前だったはずだ。