夏休みの決戦も終わり、学園生活にもどった春野はるか。ひさしぶりに花壇へ行ってみると、小森はなえという同級生が先に草むしりをしていた。
ふたりが仲良くなったところ、消えたと思われていた敵があらわれて……
リスタートのための息つぎ回。CMアイキャッチが変わったり、バンクにも追加があったり、ビジュアルで変化を出しつつ、物語は通常フォーマットにもどった。ひさしぶりにミス・シャムールのレッスンを受けたり、ゲストキャラクターとの出会いを主軸にしたり。
花というモチーフに、さまざまなかたちで主人公がとりくんで、敵の新たな動きにもかさねあわせていく。しかし春野が小森と初めて知りあうという根本に、やや違和感があった。春野の行動力や興味の対象から考えて、これまで出会っていないことが不自然。学年が違うから過去に接触がなかったという設定のほうが良かったのでは。
敵幹部の交代については、ロックの正体を物語が進んでから回想形式で明かす構成がおもしろかった。前回の結末を忘れたのかと思って一瞬あせったが。クローズの再登場は予告映像でわかっていたが、変更をくりかえしているOPに出つづけていたことの納得感や、棒立ちのまま攻撃をいなす演出が決まっていて、強化された敵としての格は充分に感じられた。ただ服装が華美になっているのに、化粧が淡白になっているのはバランスが悪いかな。むしろ派手なくまどりを足すくらいしてもいいはず。
作画監督は稲上晃。かつては濃厚な作画で好評だったが、今回は妖精の口のかたちなどで、青山充作画のような古さを感じさせるところも。もともと画風が新しいアニメーターではなかったが、今作の線の細い華美さとは相性が良くない気がしている。