アイテムをつかって占いすると、プリンスとチョコレートが関係しているらしい結果が出てきた。
そこにチョコレートにまつわるプリンセスコンテストが開かれるという話が舞いこんできて……
春野がコンテストに出ることは予告で明らかにされていたが、前回の化粧エピソードとはっきりつなげるとは予想できなかった。もちろん単独で楽しむこともできるが、前回のレッスンを思い出すと味わいが増す。シャットの変化も敵幹部を動かすきっかけとしてつかわれる。
物語の中心になるのは、春野と天ノ川のふたり。困難を克服するドラマを春野が担当し、心情が変化するドラマは天ノ川が担当。OP前のナレーションも天ノ川が中心になっていたし、ひさしぶりに単独変身シーンがつかわれたし、終盤でモノローグするのも天ノ川の役目。
コンテストにおいては、すでにモデルとして仕事している天ノ川のアドバイスが、ひとつひとつ具体的で説得力あった。おかげで助けがこないままコンテストにのぞむことになっても、春野が対応できることにも説得力がうまれる*1。
そして敵幹部が天ノ川を攻撃して、春野と分断する。春野をささえるため、他のプリキュアも変身して駆けつける。コンテストはプリキュアとしても重要なミッションであり、その出番が終わるまで春野は戦闘に駆けつけない。以前のシリーズで無理と感じつつも願ったことを、見事に映像化してくれた。
『Yes!プリキュア5GoGo!』第4話 うららの台本を届けろ! - 法華狼の日記
好みでいえば、オーディションをがんばるうららと、戦闘をがんばる残り4人が重なり合う展開でも良かったな。女児向け玩具アニメでは無理な展開とわかっているが。
しかし物語は良かったのに、映像はいまひとつ足りない。
たとえば作画は青山充一人原画で、いつも以上に絵柄が丸くて粗く、華やかなキャラクターが描かれるべき今回には合ってなかった。良かったのは春野の満面の笑みくらい。
アクションでの荒っぽい作画は目を引くところもあったが、こちらは入好さとるコンテが悪いのか、ひとりが攻撃を受けている時に他が棒立ちになっているのが目立った。
*1:ところで、衣装の修繕や変化にガムテープをつかうのは複数のフィクションで見たことがあるが、なにか元ネタがあるのだろうか。現実にも多用されているのか、それとも源流となる作品があるのか。