恩師の大学教授を祝う会に杉下右京が出席した。しかし他の元学生とともに拉致され、恩師から「なぜ人を殺してはいけないのだろうか?」という子供のような問いを投げかけられる。
仲間由紀恵が演じる社美彌子が登場することからスペシャルなエピソードだとは思っていたが、まさかの前後編。しかし観念的な論争を求められつつ、脱出の方法をさぐるサスペンスとして楽しめた。日本の刑事ドラマでは滅多に見ない、本格ミステリのような人工的な状況設定がたまらない。
しかし冒頭の、人を殺そうとする熊を裁判もせずに殺すというやりとりで、『ユリ熊嵐』を思い出してしまった。双方の元ネタとして「熊嵐」があるにしても、何というシンクロニティ。